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2007.02.14

■最高裁が投げかけた波紋が全国へ。。。「悪意の受益者」は5%確定!

‥‥……━★

こんばんわ。

今日は,とても大きなニュースがありました。皆さんもご存じと思いますが,最高裁で「過払金訴訟」に対してまた重要な判決が出ました。昨年に続きこの時期には,なぜか衝撃的な判決が出ますね^^;

事件番号平成18(受)1187
事件名不当利得返還等請求本訴,貸金返還請求反訴事件
裁判年月日平成19年02月13日
法廷名最高裁判所第三小法廷
裁判種別判決
結果その他
判例集巻・号・頁

原審裁判所名広島高等裁判所   松江支部
原審事件番号平成17(ネ)92
原審裁判年月日平成18年03月31日

裁判要旨

1 貸主と借主との間で基本契約が締結されていない場合に,第1の貸付けに対する弁済金のうち利息制限法の制限超過利息を元本に充当すると過払金が発生し,その後,第2の貸付けに係る債務が発生したときにおける上記過払金の同債務への充当の可否

2 商行為である貸付けに対する弁済金のうち利息制限法の制限超過利息を元本に充当することにより生ずる過払金を返還する場合に,悪意の受益者が付すべき民法704条前段の利息の利率は,民法所定の年5分である

参照法条
全文

全文      

↓最高裁判所HPより

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=34124&hanreiKbn=01

私は,第一報を「吉田猫次郎氏」のブログで知る事ができました。なお吉田猫次郎氏の記事の内容で,充当内容を間違われたようです。氏のコメント覧に訂正が出ています。

http://blog.goo.ne.jp/yoshidanekojiro/d/20070213

仕事の都合上UPはこの時間になりました。

以下はいつもの「最強法律相談室」(山口県 周南法律事務所)さんのブログ記事から転載させていただきます。

周南法律事務所さん↓

HP→ http://www.sarakure.jp/

メールアドレス→ info@sarakure.jp

現在もメール相談者が急増中。
無料ですからこそ,より有意義なご相談をされてはいかがでしょうか?
弁護士 中村覚
山口県周南市弥生町3丁目2番地 周南法律事務所
TEL0834(31)4132
FAX0834(32)8091
山口県弁護士会所属
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2・13最高裁判決の感想 (2月13日付けブログより)
 
本日、最高裁第三小法廷は、今後の過払金返還実務に大きな影響を与えると思われる重要な判決を出した。ポイントは二つ。

 一つは、継続的に貸付が繰り返されることを予定した基本契約が締結されていない場合において、特段の事情がない限り、第1取引の過払金は第2取引の債務には充当されないということ。
 もう一つは、過払金返還請求において悪意の受益者が付すべき利息の利率は年5分だということ。

 いずれも、現在全国の過払金裁判で、激しく争われている論点。

 感想としては、サラ金被害者の救済を一歩後退させた不当判決である。
 利率の5%については、過払金は商行為によって生じたものではないという極めて単純な形式論だけで判断している。6%を認めた判例の多くが、民法704条の趣旨に踏み込んだ解釈論を展開しているのと対称的である。
 考えていただきたい。サラ金は過払金を顧客に返還しない間、その現金を金庫にしまっているわけではない。営業資金として顧客に貸し出して、高利で運用しているのである。そのような運用利益を悪意の受益者に保有させるのはおかしいというのが6%説の基本である。本当は15%でもおかしくないのだが、理屈としてわかりやすい6%に妥協していただけだ。今回の判決には失望させられた。

 充当の問題についても、第1取引で過払金が発生した後、不当利得として返還を求めたり、相殺する可能性があることを理由に、充当指定の意思の推認はできないとしているが、まさにサラ金被害者の実態を知らない机上の空論である。
 実際に返還を求めたり、相殺したのなら何も問題はない。しかしほぼすべてのサラ金被害者は、過払金のことを知らないまま、新たな第2取引をしている。つまり返還請求や相殺の機会が事実上ないまま期間が経過して第2取引が積み重ねられた後に、このようなサラ金被害者を事後的にどのように救済するのが公平なのかという視点からこの問題は考察されなければならない。

 もっとも充当の問題についてこの判決は、①基本契約がない場合に限定していること、②基本契約がない場合でも第1取引の際に第2取引が想定されているなどの特段の事情がある場合は別だと認めていることは、必ずしもサラ金被害者側に不利な判断とはいえないだろう。
 今後は、特段の事情の存在をさまざまなケースで主張立証していくことが、我々の大きな課題となった。
(ここまで転載)--------
 
☆今日の一言☆
 
「最強法律相談室」の中村弁護士様が,非常に分かりやすく解説していただいているので助かります。
 
現在Q&A本等のソフトを使い,本人訴訟で「悪意の受益者」を6%で争っている方には,誠に気の毒な判決になってしまった。
 
5%と6%は1%しか違わないが,過払い金額が「何百万の方」や「完済後数年経った方」は,特に金額に大差が出てくる。
 
確かに見方を変えれば,「悪意の受益者」は5%になったのであるから貸金業者が「悪意」で無いことを証明しない限り,最高裁の判決に右にならえになる点はいいのかもしれない。
 
しかし,どう考えても「業者は商行為」がぬぐえない。残念だがいたしかたない。
また取引(一連・個別)についても,これからの裁判が「本人訴訟」の方にとっては,やりにくい感がぬぐえない。
 
何故なら,Q&A本の内容と事案によっては異なるから判例も検証し直さないとならないからだ。(会社も同じ・基本契約書も同じなら問題はないが・・・ややこしい会社の場合はより大変になった!)
つまりQ&A本に全て頼れなくなり,個々で法的な解釈をしなくてはならない事案が出てくるケースがあるからだ。(法律家で無い一般人には解釈がより難しくなった感がする。)
 
今回の判決を踏まえた「Q&A過払金返還請求の手引 」の第3版が,一刻も早く出て欲しいと私は思う。
 
広島高裁への差し戻しの結果が出るまで,ネット上もそうだが全国の裁判所でも論議がこれまで以上にされるのであろう。
 
今夜からはネット上のあちこちで,「答え」を捜してさまよう方も少なくないと思う。
私も今夜は「悪夢」を見そうだ。。。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

同感です。昨日の判決の反応をネット上で確認するべく徘徊しております^^ 私の場合大口を最後に残したのは大失敗でした。 裁判官によっては5パーセントも覚悟しておりましたが・・・ 後は推定計算をいかに有利に主張するかにかかってきそうです。 クレサラは喜んでるでしょうね。

投稿: N太 | 2007.02.14 11:04

N太氏の裁判はメガトン級だけに残念です。。。
時期は折しも「春一番」です。それもいきなり「冬の気ままな嵐」に巻き込まれたようです。昨年は「消費者金融」が今年は「債務者」です。天秤のバランスが作用しているとは,思いたくありませんが。。。かなりキツイボディブローを受けて,私も徘徊してます^^;

投稿: yuuki | 2007.02.14 12:18

こんばんわ、失礼します。楽しみに読ませていただいています。が なんだか大変なことになったみたいで、すごく不安です。過払い金を充当できて債務整理がスムーズに大勝利を願い祈ってます。特段の事情って、どんな事が当てはまるのか?がわかりませんが、単純に私みたいな低レベルで考えたら 充当すれば弱者救済、国保税の滞納が減る、いいことずくしだから。裁判官さんも、裁判所からでて現場を見てほしいと思う。

投稿: トンネルの向こう | 2007.02.15 23:25

トンネルの向こう様
本当にそうですね。なかなかうまくいかないみたいです。しかし中村先生が最前線で闘っていらっしゃるので,後はお任せするしかないのでしょう。「剣なんども進まざる人には持ちいじとなし」です。トンネルの向こう様は既に前進して剣を手に入れています。問題解決をお互い祈りましょう!

投稿: yuuki | 2007.02.16 08:37

「運用利益を悪意の受益者に保有させるのはおかしいというのが6%説の基本である」
いえ商業上の営業行為だからでしょう?
「本当は15%でもおかしくないのだが」
どこの法的根拠を求めますか? 訴権のないこと、主張できないから、債務者混乱するような専門家として注意を欠いた発言はよしましょう。
仮に運用益と言う議論されるなら、赤字の業者は、払う必要がないという抗弁をすればよろしいか。実際、貸付資産3000億円以下の規模の会社は、金利が29%に引き下げられてから、ごく一部の例外的な業社を除いて、資本提携、統廃合、廃業していったのは、費用総額が収益の29%でおさまらず、30%以上かかっていたからでしょう。1000億円前後はほとんど廃業したしょう。15%という基準はどこから計算されましたか。
中堅以下は10%の営業経費率、7~10%の貸倒率、7%の資金調達率だったのですから、貸付金に対する収益率は、1~2%程度だったのでしょうか。上場していたクレディア、ニッシンなどの利益率を見ればわかることです。注意義務とは、調査義務。客観証拠をしめさないいいたい放題では、弁護士として心象を悪くするだけです。
そうした営業することが違法だというのであれば、その根拠をしめさなくてはなりません。
「理屈としてわかりやすい6%に妥協していただけだ」そんな法的根拠は示されていません。
感情的な議論でなく、正しく事実を認定するようつとめましょう。
http://consumerloan.blog.shinobi.jp/Entry/7/

投稿: ダ~タマイナー | 2007.02.22 14:30

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