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2007.06.09

■6・7最高裁判決に関する追記とお詫びです・・・原審(広島高裁)

‥‥……━★

こんにちは。

今回の6・7最高裁判決に出ている「原審」の所在が,N太の『どっちもどっち』に出ていました。http://blogs.yahoo.co.jp/saiken_saimu/47486900.html

原審(広島高等裁判所 平成17(ネ)360  平成18年07月20日)

詳細はN太氏のブログでもご紹介されているように,いつも同士の皆様が大変お世話になっています「兵庫県弁護士会 消費者問題判例検索システム」に掲載されていました。http://www.hyogoben.or.jp/hanrei/

●060720 広島高裁 オリエントコーポレーションhttp://www.hyogoben.or.jp/hanrei/hanreihtml/060720-o.html

 
●広島高裁 平成17年(ネ)第360号
損害賠償等請求控訴事件

(平成18年7月20日言渡)
●裁判官 廣田聰、山本和人、山口浩司(4部)
●代理人 原田、他
●原審 広島地裁 平成16年(ワ)第889号

●要旨

◎ 原審は、取引の個数(制限利率適用場面)について、金銭消費貸借契約の要物性を根拠に一つの基本契約に基づいて継続的に融資取引がなされる場合においても、各貸付自体はそれぞれが1個の金銭消費貸借契約であるから、利息制限法の適用については、各貸付ごとにその貸付金額に応じた利息制限法利率の適用をみとめたが、引き直し自体は一連性を認めた。履歴不開示の不法行為責任についてはオリコの履歴廃棄の主張を認め排斥。
◎ 控訴審では、審理の途中でオリコ側から新たな履歴開示あった。
◎ 取引の個数については、基本契約時に重要な審査が終了していること、利用限度枠内での頻繁な取引が予定されていること、利息制限法の趣旨などから少なくとも制限利率が問題となる場面では各個別貸付はそれぞれのカード基本契約ごとに束ねられた全体として1個の取引とみて、利率についても利用限度額で制限利率を定めると判断し、一旦利用限度額で利率を定めるとした以上は貸付残高が10万円に達していない場合でも変わりはないとした(但し、主張がないため、10万円に達しない部分については20%を適用)。
◎ 履歴不開示の不法行為責任としては12万円(慰謝料7万円、弁護士費用5万円)を認めた。

右クリックで判決PDFの表示か保存を選択3,854KB)              

またはこちらのアドレス(PDF)→http://www.hyogoben.or.jp/hanrei/pdf/060720-o.pdf

(最高裁判決文では判らなかった,計算書等の事実関係も詳しく掲載されています)

--------

☆今日の一言☆

最近の最高裁判決で,原審が見れるのは珍しいと思います。これも兵庫県弁護士会HP様のおかげです。ありがとうございます<(_ _)>

また,いち早くN太氏のブログに出ていたのに,見落としておりました。最高裁にばかり気を取られていた事と固定観念があったと反省しています。

原審の広島高裁の内容で確定なのは分かりますが,最終的に「過払い金返還額」がいくらになるかが謎です・・・?

ところで原審に少し目を通しましたが,2つのカードを別々に利息制限法で計算しています。しかし同じ会社の場合は,一体の計算になると今まで思っていましたが・・・?

私は本来、2つのカードの取引は同一時間軸で計算できると思っていたのですが・・・私の勘違い?

う~ん,もう一度Q&A本等も見直さないと・・・。

コメントを頂きました,あさぎり様が言われるように各個別になるようです・・・(原審を見てなかったのと私の思いこみで,混乱させてしまい申し訳ございませんでした<(_ _)>)

先の記事で書かせていただきました『「個人」と「金融会社」で平行でカードは2枚でも充当OK!』の部分につきましては,今回の記事内容に関して白紙撤回させていただきます。

(訂正追記日 6月10日:

今回の記事内容で,Q&A過払金返還請求の手引き[第2版]に出ているとおり,

『第10章 信販会社・クレジット契約特有の問題→ Q4 二つの基本契約がある場合の引直計算の方法→3 基本契約がない、または異なる場合の信販会社の主張』で,

最高裁平成15年7月18日判決(有名なロプロ判決)を引用して,カード2枚の別系列計算でも『全体を一つの貸付けとして、一連計算すべきと考えます』と結論されています。

つまり同じ金融会社ならAカード+Bカ-ド=一連計算でOKでよかったのですが,原審の広島高裁の計算書に私は捕らわれすぎていたようです。

いろいろご指摘,ご助言,激励をいただいた皆様にお礼申し上げます<(_ _)>

(訂正ここまで)

(取りあえず追記内容と訂正お詫びまで)

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コメント

勇気様
裁判所HPでも今回の要旨を「いわゆるカードローンの基本契約が,同契約に基づく借入金債務につき利息制限法所定の制限を超える利息の弁済により過払金が発生した場合には他の借入金債務が存在しなければこれをその後に発生する新たな借入金債務に充当する旨の合意を含むものと解された事例」としているぐらいですから、そう御気になされなくてもよいかと・・・^^

投稿: N太 | 2007.06.09 21:31

N太さんありがとうございます<(_ _)>
解釈の持って行き方で結果もかなり変わると思っていましたが・・・同じようになるんですね。

それにしても,最高裁ももっと分かりやすい例をいくつか挙げて欲しいものです・・・。

N太さんのコメントで救われた気がしました。
ありがとうございました(^^)/

投稿: yuuki | 2007.06.10 00:28

yuuki様

私もあらためて、高裁のほうを読んでみましたが、やはり、「オリコカード」と「アメニティカード」が充当されたんじゃなく、それぞれのカード内の取引についてのようですね。
ただ、私もN太様のおっしゃるように、そこはポイントではないので、あさぎり風に言えばw「どっちゃでもええ」みたいな(笑)かんじですね。
私的な解釈の違いと言えば・・・

①「オリコカード」と「アメニティカード」が、充当されたのなら
      ↓
信販会社の並行取引の充当問題に使える

②10万未満っていう「小口の取引」がいっぱいあった
      ↓
これを、「小口の取引」=「一旦完済している取引」と捉えたなら、
サラ金の直列取引の充当問題にも、使ちゃおう!
もちろん、オリコの「小口取引」の「別個取引だ!」は、そのまま否定できるわけですし。

それに高裁判決をよく読むと、「小口貸付のそれぞれの合計額をたしてイイよ」というような、利率は「限度額」で計算してOKという、判断もされています。
これほんと、惜しいと思うのは、せっかくだからこの件も、最高裁まで持ち越してもらってたら、もっとよかったんですけどね・・・

しかしこの「限度額」に関しても、「10万未満の小口の貸付」がたくさんあるという信販会社独自の取引というかんじですよね。

「あ~どこかのサラ金が、この充当問題(完済・解約)→時効問題で、スパっと負けてくれないかな~」と思うのは、私だけではないですね(笑)

投稿: あさぎり | 2007.06.10 10:51

あさぎり様
ありがとうございます<(_ _)>

あさぎり様の読み込み能力は,さすがに素晴らしいですね。一歩踏み込んだ解釈がまた素晴らしいです(^^)

私も,今回は現物(広島高裁の計算書)を見てしまってから,そちらに捕らわれてしまっていたようです。

昨日は,Q&A本も手元になかったのでオロオロしていまいましたが,本日Q&A本の第10章「信販会社・クレジット契約特有の問題」の3.基本契約がない、または異なる場合の信販会社の主張を読み返すことができました。

中村弁護士様の言われる,『特に第二点は、平成15年7・18最高裁判決の到達点を明確に前進させたものと評価してよいだろう。』の最高裁判決(有名なロプロ判決)の意味する事も含めて,Aカ-ド+Bカ-ドを今回の現物(広島高裁の計算書)で気にしていましたが,Q&A本にも別系列であっても「全体を一つの貸し付けとして,一連計算するべきものと考えます」に行き着くと再度確認できました。

つまり2つの基本契約が系列は別ですが,Aカ-ド+Bカ-ド=一連にできるということでした。

広島高裁の計算書と判例に目がくらんでいたようです。やっとスッキリできました(^^)

いろいろご配慮いただきありがとうございました<(_ _)>

投稿: yuuki | 2007.06.10 14:46

yuuki様

>つまり2つの基本契約が系列は別ですが,Aカ-ド+Bカ-ド=一連にできるということでした。

え?じゃあやっぱり、「オリコカード」と「アメニティカード」を、一連計算でOKってことなんですか?
私も今、yuuki様が見られたQA本のそのページをもう一度読み直してみようと思って、探したんですが、な・・無い!!
(どこにいったんだ!QA本よ!)

っていうかそれなら、
①信販会社の並行取引の充当問題に使えて
②これを、「小口の取引」=「一旦完済している取引」と捉えたなら、
サラ金の直列取引の充当問題にも、使ちゃおう!
の、両方に使えますか?
それとも今度は、②には使えないんでしょうか?
ヒーーーなんかこんがらがってきました。
頭に栄養補給してきます。

投稿: あさぎり | 2007.06.10 18:14

あさぎり様

いろいろと混乱の原因を作ってしまいました。申し訳ございませんm(_ _)m

②に関しては,中村弁護士様も「いったん終了事例にそのまま当てはめると、同じ結論が導かれるはずである。」と言われていることからも,十分使えるのではと私は信じます。

私は,今回基本契約の限度額が重要な位置にあると思いました。つまり包括限度額が決まっている場合は,合算してもいいのでは?

つまり「リボ」「ショッピング」「キャッシング」等で限度額が決められていますが,合算の限度額として計算できる等はQ&A本でもいわれていますが,それが明確に判断されたと思いました。

消費者金融の場合なら包括契約額が100万円なら,借り入れ残高が99万円でも15%での利息に引き直し計算OKと,最高裁も言ってくれているような気がします。

この後の高裁・最高裁の判決を見てみないと私個人の感じた事なので断定はできないと思いますが。。。

Q&A本でも,同じ会社なら2つの基本契約書の限度額を決める時や,その後の借出枠を決める場合は合算して与信調査をしていたのは明かである・・・というような見解を書かれています。

私は以前,オリコのようなタイプの会社の取引履歴を再計算したことがあります。(親族分です)

同じ会社で,基本契約書は4本ありました。
その内,過払いに適合する契約の2本を,別計算と一本の時間軸の両方で再計算しました。(正直にいうと別々に計算した方が,遙かに楽です。途中でこんがらがってきますから)

金額の差は,それぞれの再計算資料が何処かに行って金額の差は不明・・・というより未開示分があったので正確には分かりませんでした。

その後は,地裁案件になった事と,通帳とあわない未開示分がありましたので,親族分は弁護士のお力をお借り致しました。計算式はどちらを使われたかは不明ですが,ほぼ再計算額に近い?過払い金額だったと聞いています。

投稿: yuuki | 2007.06.10 22:44

yuuki様

くわしい解説をありがとうございます。
なんか私も、ようやくわかって、スッキリしました!
それと私の方こそ、惑わせてしまって申し訳ありませんでした。m(_ _*)m

「オリコカード」と「アメニティカード」が充当されたんですね。
その一番の根拠になったのが「制限利率」の差異なんですね。

>②に関しては,中村弁護士様も「いったん終了事例にそのまま当てはめると、同じ結論が導かれるはずである。」と言われていることからも,十分使えるのではと私は信じます。

そうですよね。あらためて、この部分の理屈をこねていく(笑)準備書面を考えなければなりませんね。
なにしろ最判19.2.13をあれだけ乱用されましたから、リベンジと思っています。

ちなみにキャスコは・・・
一旦解約していることを取り上げて、
「契約を解消しているのであるから、最判H.19.2.13の基本契約を締結しない取引に当たる。よって最判に従って充当されない」みたいな引用の仕方でした。
私はこれを見たとき、「なんでもありだな・・・」と思いました。
こっちも好きなように、こじつけてやろうと思っています。

投稿: あさぎり | 2007.06.10 23:58

あさぎり様

いえいえこちらこそです^^;

>こっちも好きなように、こじつけてやろうと思っています。

あさぎり様の作られる書面は,きっとキャスコ弁護士よりも凄まじいものになると思います。怖いですよ~(^^ゞ

さすがに今週は連日きつかったですね・・・今夜はこれで失礼します。お休みなさい(^^)

投稿: yuuki | 2007.06.11 00:25

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