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2007.08.11

■「架空請求」判決での追記。

‥‥……━★

こんばんは。

昨日は,大阪高裁で「架空請求」判決がでました。判決文等も兵庫県弁護士会HPで掲載されると思いたいですが・・・。

そして8月9日は62年前に長崎に原爆が落とされた日でした。広島が6日,長崎が9日と1週間に2度もこの暑い時期に「得体の知れない爆弾」の被害を日本は忘れてはならないでしょう。

アメリカがどの様な事情説明をしても「悪魔とエゴの実験」の域は出ないと思います。

今日も本当に暑かった・・・こんな時期に・・・。合掌。

さて,札幌高裁での「架空請求」判決について,もう一度思い出してみようと思います。

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投稿 宮原一東 弁護士(倶知安ひまわり基金法律事務所)

ウェール法律事務所さんのHPより

http://www.ver-law.ne.jp/topic_toukou_miyahara070624.htm

投稿記事のご紹介】                            

2007年6月


                記

1.判決要旨

①貸付限度額設定契約を締結した上で、リボルビング方式によって、なされた
貸付については、1個の貸付と認定し、過払金はその後に生じた借入金債務に充
当されるとし、消滅時効の主張は前提を欠くと認定した裁判例
②過払金請求に伴う原告の弁護士費用は民法704条後段所定の損害に当たる
と認定した裁判例
③グレーゾーン金利のもとで営業を行っているサラ金の支払請求行為を架空請
求詐欺と認定した裁判例



2.解説

 本判決の特筆すべき点は、CFJ株式会社をはじめとして、多くのサラ金が
行っている「10年以上前に発生した過払金は時効消滅している」との主張を排
斥しただけでなく、過払金請求に伴う弁護士費用を民法704条所定の損害に当
たると認定したこと、グレーゾーン金利下でのサラ金の支払請求行為を架空請求
と認定し、慰謝料の支払いを認めたことにあると思います。


 CFJ株式会社は、一度も完済していない案件でも、過払金はその後の借入
金に充 当されないと主張してきますが、札幌高裁は簡単に(当然)充当される
と認しました。本件は空白期間が空いていない事例の判断ですが、空白期間が空
いている場合も 同一の基本契約に基づいて借入をしている場合は、その後の借
入金に当然充当されるはずですから、やはり消滅時効の主張は認められないこと
になると思います。
最高裁昭和44年2月27日第一小法廷判決(民集23巻2号441頁)は、不
法行為の被害者の弁護士費用は損害に含まれるとしていますが、悪意の受益者で
あるサラ金に対する過払金請求の場合の弁護士費用も損害にあたらないはずはな
いと主張しました。また、債務不履行の場合と違い、過払金請求の場合は、①義
務者による任意の履行が期待しにくいこと、②その支払請求措置を講じることが
不可能であること債務不履行の場合には、担保を取ることが可能である。)、③
債権額が不明確になりやすいためどうしても裁判所の介在を必要とせざるを得
ないから(例えば借金債務のように具体的に明確でない。)、弁護士を代理人に
立てて裁判所に訴えを提起しなければ自己の権利擁護は困難などの主張を行いま
した。今回の札幌高裁判決は、当方の主張を容れて、弁護士費用は民法704条
後段所定の損害に当たると認定しました。弁護士費用を請求することにより、こ
れまで以上に過払金回収の和解がまとまりやすくなったと思います。ちなみに、
過払金請求に伴う弁護士費用を民法704条後段所定の損害に当たると認めた高
裁判決には、平成19年2月22日仙台高裁判決ウェール出身の碓井弁・宮原弁
ら担当)がありますし、民法709条の損害とした裁判例は平成18年12月
13日仙台高裁秋田支部判決、平成19年3月23日福岡高裁宮崎支部判決など
があります。


 CFJ株式会社は利息制限法による適法な金利で計算せずに約定の利率で計
算し、支払請求していますが、この行為を架空請求詐欺と判断したことも大きな
意義があると思います。グレーゾーン金利下での支払請求を違法として、慰謝料
の支払義務があると断じた高裁判決は珍しいからです。ちなみに、同種の裁判例
として、平成18年9月19日釧路地裁判決(合議係)がありますが、これは債
務消滅後の督促を違法としたものです。


 架空請求詐欺と認定したことの意義は慰謝料を認めた点だけではなく、過払
金請求の時効消滅を事実上封じた点にもあると思います。なぜなら、不法行為で
構成する場合、損害及び加害者を知った時から3年間は時効消滅しませんが、サ
ラ金から取引履歴の開示を受けて、計算が完了するまで、多重債務者が過払金と
いう自らの損害や加害者を知ることはないからです。これまで過払金請求訴訟は
不当利得で構成することが多かったと思いますが、今後は不法行為で構成するこ
とも検討の余地がありそうです。今後は最終取引後10年を経過した案件でも、
過払金請求を諦めることはないと考えます。

                     〒044-0011

                    北海道虻田郡倶知安町南1条東2丁目4番地7

                     ベルウッドビル3階 倶知安ひまわり基金法律事務所

                    弁 護 士  宮  原  一  東 

                     TEL 0136-21-6228  FAX 0136-21-6229

(引用ここまで)

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再度の掲載になりますが,

「兵庫県弁護士会 消費者問題判例検索システム」より
http://www.hyogoben.or.jp/hanrei/hanreihtml/070426.html

●070426 札幌高裁 CFJ 架空請求
●札幌高裁 平成18年(ネ)第303号 不当利得返還等請求控訴事件(平成19年4月26日言渡)
●原審 札幌地裁 平成18年(ワ)第300号
●裁判官 伊藤紘基、北澤晶、石橋俊一(3部)
●代理人 宮原

(判決文)http://www.hyogoben.or.jp/hanrei/pdf/070426.pdf

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☆今日の一言☆

「架空請求詐欺」にあたるかどうか?10年の時効の壁が「不法行為で構成する場合」に破れるのか?今後に注目です。引き受けていただけるなら,その内私もお願いしてみようかな?(親族に10年を超えている案件があったので・・・)

話は変わりますが,世間はお盆ですね。当然「司法」関係もお盆休みです。

お盆明けからの動きが気になりますが,皆さんにとってこのお盆が有意義になりますように。

くれぐれも「借金」の事を考えながらの運転で,「交通事故」等をおこされませんように!

(今夜はこれで失礼します)

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