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2008.02.02

■「合意解除」~ダイコンやネギを値切るような交渉で、2000万の保証債務を20万に減額した主婦・・・(吉田猫次郎氏のメルマガよりご紹介)

‥‥……━★

こんばんは。

「農薬入りギョウーザ」の波紋は底知れない様相になってきました・・・全国から食材が無くなるのではと思うほど,今回の「中国」離れは強烈です。。。

さて,「連帯保証」問題の一つの債権回収会社(サービサー)との交渉について,久しぶりの吉田猫次郎氏のメルマガからご紹介させていただきます。

私も大変役立ったメルマガです。是非ご購読されてみてはいかがでしょうか?

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■『借金地獄・倒産危機から、自力で脱出する方法』 by 吉田猫次郎
【Vol.133】 2008年1月31日発行/不定期刊/購読者数5058名(←ついに突破!)

【編集・発行責任者】吉田猫次郎 (直メール: ooneko@nekojiro.net )
【発行者ホームページ】  http://www.nekojiro.net/
【発行者ブログ】http://nekoken1.blog108.fc2.com/
【発行システム】『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/
【マガジンID】0000056856 *登録・解除はご自身の手でお願いします。

『■■■連帯保証人問題の解決方法(やや裏ワザ系の事例をひとつ)■■■

 連帯保証人問題の解決方法は沢山あります。
ご本人がどんなに深刻にとらえていても、専門家が客観的にそれを見た場合、それは思ったよりも複雑ではなく、スルスルと解決できることも多々あります。

 画家の岡本太郎は「自分を特別視するな!」と著書に書いています。
自分をまるで悲劇の主人公のように、特別に悲惨な状況下に置かれていると思い込んでいる人がいますが(特に連帯保証人になった人にはその傾向が強いと感じます)、連帯保証債務で苦しんでいる人なんて、そこらじゅうにいます。あなただけではありません。あなたよりも何百倍も重くてややこしい問題を背負いながらも、見事に解決できた人も大勢います。自分だけ特別だと(特別に悲惨だと)思うのはやめましょう。

 村上春樹の小説「ノルウェイの森」の中には、「自分に同情するな」という名言があります。これも連帯保証人問題に使えそうですね。連帯保証人として苦しい思いをすると、多くの人は、自分に同情します。「僕はなんて不幸なんだろう。まったく、とんでもない被害に遭ってしまったよ。こんな目に遭わなければ、僕はもっとまともな生活ができたのに・・・」と。
 気持ちはわかります。よくわかります。が、そこで停滞していてはダメですね。

 私はよく講演などで、「借金や倒産などの危機を乗り切るには、知識も大切だが、意識も大切だ。知識と意識の両輪が揃えばどんな難題でも解決できる!」と力説しています。知識だけでは解決できません。上記の「自分を特別視するな」「自分に同情するな」といったような、ちょっとした意識改革も己に課さないとダメです。
 
 方法論的には、連帯保証債務を解決する方法は数え切れないほどあります。
基本的考え方は、「連帯保証人も債務者だ」ということです。
自分で借金した債務も、他人の保証人になった債務も、仕入代金や飲み屋のツケみたいな債務も、債務は債務です。そして債務の解決の仕方は、どれも、似たりよったりなのです。
 だから、まず第一に、連帯保証人さんは、それを「自分の債務だ」と自覚することから始めなければ解決しません。

 「自分の債務だ」と自覚し始めればしめたもの。解決方法は飛躍的に広がってきます。それは「借金の解決方法」が数え切れないほど沢山あるのと同じです。
それらの方法が、連帯保証債務にもほぼまるごと通用するのですから。

 たとえば、契約どおりには返せないけど条件緩和して長期分割でなら返していけるので是非そうしたいと考えるなら、リスケジュール(条件変更)的な交渉でいいでしょう。交渉の方法は相手先が銀行か公庫か保証協会かサラ金か等によって大きく分かれます(詳細省略)が、できます。また、残元金がとてつもなく高額なので長期分割でも到底返せないという場合は、法的整理なら個人再生や自己破産によってバッサリとした減額を試みるのもいいでしょうし、あるいは法手続きに頼らず自分で銀行やサービサーと債務免除交渉をしてみるのもいいでしょう。
 どの方法を選ぶのがベスト(ベター)かは一概にいえません。それは専門家に相談してアドバイスを受けるべきです。が、ひとつだけはっきり断言できるのは、とにかくどんなにややこしい問題でも、どんなに高額な連帯保証債務でも、どんなにヤバそうな相手でも、解決方法は数多く遺されているということと、本人が冷静になって選り好みをせず本気になってくれれば、100%解決できるということです。

 と、前置きしたうえで、今回はちょっと裏ワザ的な事例を一つ紹介しましょう。


★「合意解除」~ダイコンやネギを値切るような交渉で、2000万の保証債務を20万に減額した主婦


 実際にご本人から聞いた話です。それもつい最近。

 伊集院久三郎さん(仮名)はここ10年ほど本業の収益が徐々に悪化し、今では生活するのが精一杯です。従業員はとっくの昔にリストラして、現在は奥さんの伊集院エリカさんと二人で仕事を切り盛りしています。高校生の子供が2人います。
 自宅は4年前に売却しました。事務所兼自宅は賃貸で借りています。
 サラ金系の借金はありません。銀行の借金はかなりありましたが、自宅売却でほとんど返しました。
 自宅のほかには資産はありません。ただ、バブル期に銀行から強く勧められて投資目的で買ったマンション(購入金額3000万)が数年前に競売になり、競落価格がたったの300万だったため、競売後に残った借金が2000万円残っています。
これが唯一の借金です。主債務者は伊集院久三郎。連帯保証人は伊集院エリカ。

 借金2000万。資産ゼロ。返済能力ほとんどなし。生活でやっと・・・。

 この借金は民間の銀行から借りたものでしたが、銀行は競売が終わった後、半年もたたないうちに債権譲渡で処理してしまいました。あるとき、伊集院さん宅に、〇X債権回収(株)という会社から、「銀行から債権譲渡を受けました。
つきましては、ただちに2000万円をお支払い下さい。お支払いに応じられない場合は法的手続きに出ます」と書かれた、いわゆる債権譲渡通知が内容証明で送られてきました。

 これに対し、伊集院さん夫婦は既に本やネットや相談でたっぷり「知識」をたくわえており、同時に「意識」もしっかりしていましたので、冷静に対処することができました。どうやったかというと・・・、

<二人の基本姿勢>

・ご主人(主債務者)はご主人で、自分の債務として、自分でその対策を考える。
・奥さん(連帯保証人)は奥さんで、自分の債務として、自分でその対策を考える。
・二人は密に情報を共有し、それぞれ独立して考えながらも、共同戦線を張る。

 先に行動を起こしたのは、奥さんでした。
 奥さんは専業主婦です。昔から専業主婦なのに、銀行に「形式だけですから」と言われて連帯保証人になったのでした。まあ、なった奥さんにも責任はあるのですが、奥さんはそれをよく自覚しながらも、次のように上手に交渉しました。

エリカ 「単刀直入にいいます。夫の2000万円の借金の連帯保証人として、 私のところにも2000万円の一括請求が内容証明で来ましたけど、これを免除してもらえませんか?」
債権回収「無理です」
エリカ 「じゃあ何が何でも専業主婦の一文無しの私から2000万円をもぎ取ろうと いうのですか?初めから保証能力がないとわかっていて2000万円も保証させて。 2000万円なんて、水商売したって稼げないですよ」
債権回収「そうじゃありません。どのような経緯で奥さんが連帯保証人に署名捺印 されたかは私共の知るところではありませんので、あくまでも合法な範囲で額面どおりに請求せざるを得ないのですが、全額お支払い頂くかどうかは、お話し合いに応じます」
エリカ「っていうことはつまり、まけてくれるってことですか?」
債権回収「まあ・・・、そういえなくもないですね」
エリカ「だったらまけてください。私も一円も払えないとは言いません。去年、弁護士さんのところに相談に行ったら、私が2000万円の保証債務から逃れるには自己破産しかないと言われたことがあるんです。そのとき、破産の費用が最低 20万円以上はかかるって言われて・・・、その話を実家の母にしたら、 母が弁護士費用として20万円貸してくれたんです。その20万円が今も私の手元に あります。弁護士さんにそろそろ渡そうと思っていたんですけど、他に借金が あるわけじゃないし、この20万円であなたが2000万円の保証債務を全て免除してくれるのなら、私は喜んでこの20万円をあなたに払います」
債権回収「うーん、20万円ですか・・・。きついですねえ~。せめて500万円くらい用意できませんか?500万払ってくれたら、少なくとも奥さんの連帯保証は外しますよ」
エリカ「500万なんてできるわけないじゃない。だったらやっぱり破産するわよ」
債権回収「あのね奥さん、これはご主人が借りた借金なんですよ。そう開き直られてもねえ・・・」
エリカ「それは夫の問題でしょ?夫の問題は夫が考えます。
 私は私の問題だけ考えます。夫婦間でそう決めたんです。それにね、ついでに言わせてもられば、この借金はあなたから借りたものじゃないわ。夫は銀行から借りたのよ。あなたは銀行からその債権を買い取ったのであって、夫はあなたの会社から借りたんじゃないのだから、借りたカネ借りたカネって、お金の貸し借りについてあなたから説教される筋合いはないわ。請求権があるのはよくわかっているけど、それとこれとは別の問題よ。違う?ねえ」
債権回収「・・・・・。 おっしゃることはよくわかりました。ではビジネスライク に交渉に入りましょう。もう一度お聞きしますが、もうちょっと、せめて100万くらいご用意頂くことはできませんか?うちも商売でやっているもので・・・」
エリカ「嬉しいわ。サラリーマンとして厳しい立場に置かれているのに、私のことを考えて譲歩してくれて。でもごめんなさい。私は専業主婦なのよ。つい数日前まで自己破産しようとしていたのよ。私にできるのは、母が私のために用立ててくれた20万円を有効に使うことだけなの」
債権回収「・・・。わかりました。じゃあ社内で稟議にあげてみます・・・」
エリカ「おねがい」

 数日後、奥さんの2000万円の連帯保証債務は、20万円だけ払うことで和解が成立し、全額免除してもらうことができました。
 ちなみに、こういうふうに交渉で債権者側が連帯保証契約の解除に合意してくれることを、「合意解除」なんて呼ばれています。


 何事にもいえることですが、額面どおりに、硬直的にとらえてはいけません。
債権回収会社(サービサー)の仕組みを知っていれば、たとえ2000万円の債権譲渡通知が来て一括で全額払えと請求されても、それがタテマエ(あいさつ代わり)であり、ホンネは減額交渉を前提に考えてくれているということが理解できると思います。債権者を必要以上に「敵視」する必要はありません。一取引先ぐらいに思ってみましょう。柔軟に柔軟に。 

 解決方法も、20万円の元手を使って弁護士さんのアドバイスに従って自己破産する(=法的整理)のもひとつの有効な手として間違いではなかったと思いますが、このように、法的整理ばかりが全てではありません。エリカさんのように、法律や契約云々だけにとらわれず、もっと広い視野で、柔軟に自然に合理的に、ちょうど主婦の奥様方が八百屋でダイコンやネギを値切るときと同様に、値引き交渉してみるという手も、時と場合によっては非常に有効な手段になりえるのです。

 凝り固まった既成概念にとらわれなければ、解決方法はもっともっと広がります。そういう意味では、頭がカチカチのお父さんよりも、頭の柔らかいお母さんや子供のほうが、問題処理能力があるかもしれませんね。

 * 余談ですが、奥さんの連帯保証債務が無事外れた数ヵ月後、主債務者であるご主人の2000万円の債務も無事整理できました。どうやって整理したかは、賢明な読者の皆さんならもうお分かりですよね。(ヒントは当メルマガのバックナンバー、2005年4月28日発行の97号参照)



■■■講演会、勉強会のご案内■■■

1月-2月は講演が多く(商工会の予算消化のためでしょうか?3月になると激減します)、現在決まっているだけでも次のようなスケジュールになります。

◎講演会(猫次郎のスピーチが中心。比較的大人数。相談ほとんど不可)
 2月4日 大分県佐伯市商工会広域協議会主催
 2月7日 長野県佐久市・県商連東信広域指導センター主催
 2月13日 千葉県・船橋商工会議所
 2月14日 青森県・金木商工会主催
 2月19日 東京都立川市・東京都商工会連合会主催
 2月21日 熊本県商工会連合会主催
 2月25日 鹿児島商工会議所
 2月27日 京都府南丹市・八木町商工会主催
 3月15日 宮城県加美町・県精神保健福祉センター主催

◎勉強会(猫研主催。20名前後の少人数。こっちは相談OK。)
 2月23日 東京・猫研事務所にて
 2月28日 名古屋・産業貿易館にて
 2月29日 大阪・新大阪の貸会議室「丸ビル本館」にて


■■■テレビに出ました■■■

 1月29日(火)、関東圏内のみですが、日本テレビの「リアルタイム」という番組に、約20分ほど出演しました。
 また、これと同じものが、1月31日(木)に名古屋圏内でもオンエアされました。
 どちらもおおむね好評で、視聴率も予想以上に高かったそうです。
(担当ディレクター談)
 よって、これから数ヶ月のうちに、他の地方でもオンエアされる可能性が高いそうです。

 私個人的には、いまだにテレビ出演は恥ずかしくて抵抗がありますが、それにしても、好評かつ高視聴率だったというのは嬉しいかぎりです。』

(ご紹介ここまで)

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(ご参考)

私のブログのリンクにもありますが,

「債権回収担当者の独り言」http://loanmaster.seesaa.net/は「サービサー」勤務の方ブログです。サービサーに興味の或る方は,参考になると思います。

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☆今日の一言☆

私も「猫研」の無料相談(毎月第2水曜日・・・詳しくは猫研のHPをご覧下さいhttp://www.nekojiro.net/)でアドバイスをいただき,ほぼ上記のような内容で対応をする事ができました。

サービサーは意外にも,歴史は浅いです。サービサーが存在しない一昔前なら,大変だったでしょう。。。

何事も,諦めなければ何とかなる世界もあるようです。

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それから「最強法律相談室(中村弁護士)」様の無料メール相談で,いつもコメント欄でお世話になっています「あさぎり様」へご連絡をいただき感謝申し上げます。ご多忙の所ありがとうございました<(_ _)>

「あさぎり様」はこれから,過払い返還訴訟において「新時代の損害賠償」の分野を切り開かれていく重要な方です。

それだけに,私もまた同志も大変嬉しいです。

さあ,皆さん!これからは「反転攻勢」に打って出ようではありませんか!

(今夜はこれで失礼します)

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