■連帯保証人事例研究~銀行から請求が来たくらいでうろたえるな!・・・「吉田猫次郎」様メルマガより
‥‥……━★
こんばんは。
台風4号が秋田市付近に今年始めて上陸しました。
近年では珍しい襲来になりました。しかも・・・お盆時期に重なってしまいました。。。
東北~北海道方面の方は,交通事故や水害等には特にご注意を!
-----
さて,本題です。
「吉田猫次郎のメルマガ」様に,
「連帯保証人事例研究~銀行から請求が来たくらいでうろたえるな!」という,興味がある記事が出ていました。
ご参考になる方も多いかと思いますので,今回も慎んでご紹介させていただきます<(_ _)>
---------
■■■連帯保証人 事例研究 - 銀行から請求が来たくらいでうろたえるな!■■■
(「吉田猫次郎のメルマガ」様 8月12日付発行より抜粋ご紹介)
http://archive.mag2.com/0000056856/index.html
『
少し前に、月例の無料相談会のときに受けた相談です。
【相談者】 Zさん(50代男性、地方の自営業、生活も資金繰りもギリギリ)
【所有資産】 自宅。時価1000万円前後。抵当権は住宅ローン(公庫)のみ。残債1500万円。
【負債】 本人名義の負債は住宅ローン1500万円と事業資金900万円(国金、正常返済中)のみ。
これに加えて、取引先の連帯保証人になっている分が7000万円ある。債権者はA銀行。
【相談内容】
1ヶ月ほど前、主債務者(=取引先)が2度目の不渡りを出した。
そしてつい最近、裁判所へ破産の申立がされたようだ。
Zさんは、3週間ほど前にA銀行から呼び出された。
今後、連帯保証人として7000万円全額を返さなければならないことを告げられた。
さもなければ自宅が競売になりますよと・・・。
焦ったZさんは、数日後、A銀行に懇願した。
「毎月3万円ずつでも払いますから、どうか自宅の競売だけは勘弁してください」と。
しかし銀行は「3万円じゃ話になりませんよ。うちもしかるべき手続きを取らざるを得ませんね」
と冷たい口調。
憔悴しきったZさんは、地元の専門家3人に相談して回った。
そこで受けたアドバイスは、「自己破産ですね。法的にはその7000万円の保証債務から
逃れられないでしょう。自宅もいずれ競売になるでしょう。自宅は自己破産しても
親しい人に時価で任意売却して住み続けることが可能です。
自己破産すれば確実に7000万円の保証債務がゼロになりますから、
不安を抱えながら過ごすよりも、はるかに早く再起できますよ」といったものだった・・・。
さて、皆さんなら、こんな時どうしますか?
【私の見解】
私は話を最後までじっくり聴いた後、次のように答えました。
「今は、何もしないほうがいいと思います。」
「ええ。何もしないのです。3万円ずつなどという中途半端な返済もしない。
交渉も今はしない。慌てて答えを出そうとしない。もちろん自己破産もしない。
Do Nothing. 何もしないことを徹底するのです。」
「しいていえば、今やるべきことは、”敵を知り、己を知ること”。
あと、銀行の言い分を一字一句聴くこと。それだけです。」
「なぜだかわかりますか? あなたは今、敵の正体もハッキリ見えていない。
請求金額が具体的にいくらなのかもおそらくハッキリわかっていない。
7000万円の連帯保証をしたことは疑いの余地がありませんが、じゃあ果たしてそのうちあなたが本当に払わなければならないのはいくらなのか、わかりますか?わからないでしょう?
もしかしたら、主債務者の担保が処分されてその分保証債務がウンと減るかもしれない。
破産手続きで思わぬ隠し資産が出てきてそれが債権者に配当されてウンと減るかもしれない。
あるいはサービサーに債権譲渡されて大幅減額交渉の余地が生まれるかもしれない。そういった、あなたにとってプラスになる可能性がまだ残されているのです。
それがハッキリわかるまで、まずは判断材料を揃え、情報収集をすることが先決です。
今は何もハッキリしていない。方向性を決めるには早過ぎる。」
「自己破産が間違いだとはいいませんが、自己破産は数ある選択肢の一つにすぎません。
数ある選択肢をひとつひとつ検討せず、最初から自己破産しかないと決めつけるのは、いくらなんでも早まり過ぎです。安易過ぎます。」
「もっと具体的に言いましょう。
あなたから見せて頂いた資料だけでは、A銀行の7000万円の保証債務がいったい信用保証協会付きなのか、それともプロパーなのか、はっきりわかりません。要確認です。
保証協会付きとプロパーとでは、傾向も対策もまるで違ってきます。
保証協会は債権放棄にはなかなか応じてくれませんから長期分割払いを協会と話し合う余地があります。
いっぽうプロパーだったら、1年と経たないうちにサービサーに債権譲渡され、サービサーとの話し合いで大幅に債権放棄(ごく小額を一括で払うだけで和解)してもらえる可能性があります。
ええ、自宅を取られずに、です。」
「自宅については、実勢価格が1千万円で、それに対し1番抵当が住宅ローンの残1500万がついているので、2番以下にどんな債権者が入ろうとも、たとえそれが2番抵当権であっても、仮差押であっても、当面は自宅を取られることはないでしょう。
これもまた、相手がプロパーなのか協会付きなのか、はたまた残債が5000万円を超すのか超さないのかで、その傾向と対策が大きく違ってきます。」
「たとえばもし、主債務者の破産手続きの過程であなたの保証債務額がキッチリ確定して、その額が運良く5000万円を切るようだったら、個人再生手続きでパーフェクトに自宅を守りながらウン千万もある保証債務を10分の1ほどに大幅減額できる可能性もあります。
(尚、個人再生は自己破産と同じく法律手続きになりますから、そのときは法律家である弁護士か認定司法書士に手続きを依頼して下さい。)
これはほんの一例です。今はまだ判断材料が乏しいので、果たして法律的解決が最適なのか、それとも法律を駆使しないご自身の話し合いによる解決が最適なのか、なんとも言えない状況なのです。」
「ここまで話せばもうおわかりかと思いますが、現時点では、7000万円の保証債務が保証協会付きなのかプロパーなのかさえわからない。それどころか、主債務者の破産後に残る本当の残債務がいくらなのかさえわからない。これがわかるまでは、慌てて交渉したりリセットしたりしないほうがいい。
何もしないほうがいいと言ったのは、そういう意味なのです。」
「ちなみに、今回のように主債務者が破産したような場合、銀行はすぐに何らかの処理を始めますが、それが保証協会つきの場合、代位弁済手続きに要する時間はだいたい1-2ヶ月でしょう。プロパーがサービサーに債権譲渡される場合はもうちょっと開きがあって3ヶ月~2年といったところでしょうか。
どちらも明確な合図があります。協会つきなら代位弁済通知の内容証明が来ます。プロパーの債権譲渡なら債権譲渡通知がやはり内容証明で届きます。そこでやっと本当の敵(?)が見えてきます。」
以上です。
* 後日談。この数週間後、Zさんからメールがあり、連帯保証債務が全てプロパーであることが判明しました。
この場合、自己破産などせず、それどころか法律手続きを一切使わず、ご本人のヘタクソな言葉だけで、話し合って何千万円も減額できる可能性が開けてきます。
敵の正体と己の現状が徐々に見えてきたおかげで、冷静に戦略を組み立てることができるようになってきたようです。本当の戦いはこれからですが、ひとまずめでたしめでたし。
(注)これは全て実話ですが、100人いれば100通り以上の解決方法があるので、くれぐれも鵜呑みにしないで下さい。
似たようなお悩みを抱えている方は、独断で決めず、必ず複数の専門家、複数の書籍などで納得いくまで情報収集しましょう。
■■■勉強会のお知らせ■■■
(1)8月20日 東京中野にて。テーマ「倒産防止」講師吉田猫次郎。
(2)8月21日 東京中野にて。テーマ「決算書の読み方入門」講師吉田猫。
(3)8月27日 新大阪にて。テーマ「倒産防止」講師吉田猫次郎。
(4)8月28日 新大阪にて。テーマ「決算書の読み方入門」講師吉田猫次郎
(5)9月22日(祝日前)事業再生の専門家のみ対象。テーマは事例研究。場所は中野。
*詳細は、http://www.nekojiro.net/study.html をご参照下さい。
■■■9月の講演会■■■
こちらは勉強会ではなく、講演会のお知らせです。
毎年春と夏は講演が少なく、秋から冬にかけて増えます。
7月は大阪で小売業の組合の講演がありました。
8月は佐賀商工会議所で講演がありました。
9月は福井県と島根県で2回あります。(10月には富山でも講演あり。日本海が多いですね)
・9月7日(火)14-1630 島根県・出雲商工会議所 経営支援課主催 受講料2千円(非会員4千円)
・9月14日(火)19-21時 福井県・大野商工会議所 大野中小企業相談所主催 受講料不明
いずれもNEKO-KENでは申込みを受け付けておりません。各商工会議所へお問い合わせ下さい。
内容いずれも倒産防止系です。
-----
(省略)
(2)盆休みも仕事しています。もちろん相談も受け付けています。
---------------------------------------------------
【編集・発行責任者】吉田猫次郎 ( ooneko@nekojiro.net )
【発行システム】『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/
【マガジンID】0000056856 *登録・解除はご自身の手でお願いします。
---------------------------------------------------
【本家本元・吉田猫次郎ホームページ】 http://www.nekojiro.net/
【近況・雑記はブログで】 http://nekoken1.blog108.fc2.com/
【またはツィッターで】 https://twitter.com/yoshidanekojiro
---------------------------------------------------
』
---------
☆今日の一言☆
「猫研」さんの月例の無料相談会は,毎月第2水曜日です。
今月は11日でしたので,次回は9月になります。。。
詳しくは上記リンク先にてご確認下さい。
------
話は変わりますが,
今日は「日航機墜落」事故から25年ですか・・・日本で520人もの方がB747で亡くなったというのは,今でも信じられない事です。。。
犠牲者の方々には,慎んでご冥福をお祈り申し上げます。
-----
久しぶりのブログ更新になりました。。。
猛暑に負けていたのもありましたが・・・,いろいろと気になる情報を探してました。。。
ネットで深深度検索等をしていたら,時間があっというまに無くなってしまい,ついついおろそかになってました(^^;)
また徐々に書いて行きたいと思います。
(取り敢えずこれで失礼します)
| 固定リンク | 0
« ■タンポート(リッチ・ぷらっと・クオークローン・クラヴィス)→プロミスの一連計算を認めた名古屋高裁判決!「名古屋消費者信用問題研究会」様HPより+武富士に対して「利息制限法に反する和解契約は無効です」(萩原司法書士様HPより) | トップページ | ■ロプロの情報20・・・(9月1日には増資後「Jトラスト」の完全子会社化へ!)(続報) »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- ■令和6年(2024年「辰年」)もよろしくお願い申し上げます ‥‥……━★(2024.02.03)
- ■令和5年(2023年「卯年」)もよろしくお願い申し上げます(2023.01.01)
- ■令和4年(2022年「寅年」)もよろしくお願い申し上げます(2022.01.01)
- ■令和3年(2021年「丑年」)もよろしくお願い申し上げます(2021.01.01)
- ■令和2年(2020年「子年」)もよろしくお願い申し上げます(2020.01.01)
コメント