■平成23年3月22日最高裁判決(タイヘイ→CFJ[譲渡事案]判決)・・・「譲渡事案で条項が入っていると,場合により一連計算が認められない!?」(追記)
‥‥……━★
こんばんは。
福島原発事故の後遺症が,日に日に明らかになってきます。。。
福島県は特に「原発事故」の影響で,支援物資や捜索の手が入って来ないと報道で知りました。
一刻も早く,一番大変な所にこそ「緊急援助」の手が届くことを祈ります!
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さて,本題です。
本日,以前から噂されていた「CFJ」に関する判決が,最高裁から出ました。
事案は,タイヘイ→CFJ[譲渡事案]についての判断です。
譲渡事案での一連計算が,今回の場合は認められなかったようです。。。
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事件番号 平成22(受)1238
事件名 過払金返還等請求,民訴法260条2項の申立て事件
裁判年月日 平成23年03月22日
法廷名 最高裁判所第三小法廷
裁判種別 判決
結果 その他
判例集等巻・号・頁
原審裁判所名 名古屋高等裁判所
原審事件番号 平成21(ネ)1069
原審裁判年月日 平成22年03月25日
判示事項
裁判要旨
貸金業者が貸金債権を一括して他の貸金業者に譲渡する旨の合意をした場合における,借主と上記債権を譲渡した業者との間の金銭消費貸借取引に係る契約上の地位の移転の有無
参照法条
全文 http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20110322113350.pdf
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PDFより抜粋ご紹介
『
主 文
1 原判決中,「219万5139円及びうち52万5611円に対する平成14年5月18日から,うち166万9528円に対する平成21年2月8日から各支払済みまで年5分の割合による金員」を超える金員の支払請求に関する部分を破棄する。
2 前項の部分及び上告人の民訴法260条2項の裁判を求める申立てにつき,本件を名古屋高等裁判所に差し戻す。
3 上告人のその余の上告を却下する。
4 前項の部分に関する上告費用は,上告人の負担とする。
』
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なお,原審は既報でもご紹介しましたが,再度ご紹介させていただきます<(_ _)>
■「名古屋消費者信用問題研究会」様HP
「債権譲渡・営業譲渡」より抜粋ご紹介
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『 平成22年3月25日 名古屋高等裁判所判決
タイヘイの過払金返還債務につき、CFJが重畳的債務引受をしたとして一連計算を認めた判決。資産譲渡契約第9、6条(b)は、過払金返還請求について、CFJが自ら費用を負担し、防御、解決、又は履行する規定であること、同条(a)によればタイヘイも過払金返還債務を免れるものではないことから、CFJは、タイヘイの過払金返還債務を重畳的に引き受けたと判断して、タイヘイ→CFJの一連計算を認めた。
業者名:タイヘイ・CFJ
裁判所・部:名古屋高等裁判所民事第3部
原審判決:平成21年10月22日 名古屋地方裁判所判決
詳細内容:PDF(869KB)』
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詳しく解説されている,弁護士様ブログがありました(判決文も見れます)
読み込む時間がないので本当に助かります。
以下抜粋にてご紹介<(_ _)>
■過払金返還請求債務を引き継ぐか(譲渡事案) - 横浜市泉区弥生台の弁護士中山知行(横浜弁護士会所属)
http://d.hatena.ne.jp/kusunokilaw/20110323
『・・・・・
消費者が取引をしていた貸金業者が,何らかの事情により旧会社から新会社に変わった場合,新会社が旧会社との取引分についても過払金返還請求債務を引き継ぐかどうかについては,大きく分けると譲渡事案と借換事案があり,この判決は譲渡事案です。
譲渡事案といっても,ケースは多種多様です。
これは,タイヘイ→CFJの案件だそうです。
案件にもよりますが,この種の明らかな条項が入っている譲渡事案については,過払金返還義務を新会社に請求するのは,この最高裁判決によって,ちょっと,厳しくなるかも知れません。
なお,プロミスのクラヴィス等との「借換事案」は,この判決とは明らかに差違があります。
プロミス事案では,プロミスがクラヴィスを連結子会社にした上,いったん明文で重畳的債務引受(併存的債務引受)をしていますから。
・・・・・』
・・・・・部分はリンク先にてご覧下さい<(_ _)>
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☆今日の一言☆
本日はバタバタして遅くなりました。
ここしばらく時間がとれないので四苦八苦しています。。。
続きはまた明日以降に(たぶん・・・)
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(追記:3月23日,24日)
今回の判決に対して他記事が出ていました。
簡略ですがご紹介まで<(_ _)>
司法書士による過払い請求、債務整理 in 大阪 大問題!CFJの取引履歴偽造か?架空請求か?
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(追記:7月31日)
「TKC法律情報データベース」様 速報判例解説よりご紹介
http://www.tkclex.ne.jp/commentary/property.html
民法(財産法) No.51 (文献番号 z18817009-00-030510675) 2011/07/29掲載
■貸金債権を一括して他者に譲渡する旨の合意をした場合における、借主と譲渡人との間の契約上の地位の移転の有無(最高裁判所第三小法廷平成23年3月22日判決<LEX/DB25443251>)
中央大学教授 遠藤研一郎
PDF→http://www.tkclex.ne.jp/commentary/pdf/z18817009-00-030510675_tkc.pdf
(再追記終わり)
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判決とは少し離れまして・・・,
センバツ高校野球が無事に開催されました。
今までより優雅さはありませんでしたが,球史に残るとても立派な行進!選手宣誓だったと思います。
特に東北地方の選手には,これからも盛大な応援を!
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それから,原発事故の後遺症がまた深刻になってきました。
水道が汚染されていて「赤ちゃん」のミルク用には適さないとのこと。。。
いきなり報道されると「パニック」になって,水の買い占め行動が起こるのは仕方ないことですね・・・。
基準値の報道は確かに大切ですが・・・「線引き」した報道をお願いしたいものです。。。
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話は変りますが,明るい記事が出ていました。
「少年ジャンプ」が,配送遅れを考慮してネットで無料公開されているとのことです。
集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト shonenjump.com
被災地の子供達も見れたらいいのですが・・・。
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その子供達ですが・・・,報道で「被災地の卒業式」を見ました。
服装も揃わなく,親・友達もいなくなった中でのものでした。
卒業証書も濡れてシミが付いたのを,校長先生方が真心で拭いたとのこと。。。
たとえシミがあっても,それらは真心が詰まった式でとても感動しました。
未来からの使者である子供達です。
どうかどうか,未曾有の災害に負けないで頑張って下さい。
ご卒業おめでとう。
(今夜はこれで失礼します)
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