カテゴリー「■平成21年1月22日最高裁判決(消滅時効は取引終了時)」の記事

2010.01.21

■過払金返還請求権の消滅時効の起算は継続的取引終了時点(H21年1月22日判決分)・・・「国民生活センター(くらしの判例集)」様より

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こんばんは。

本当に暖かい日が続きました。

また寒さが戻りますので風邪には気を付けましょう!

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さて,本題です。

ここしばらく最高裁から判決がでていますね。

丁度昨年の今頃に出ました,平成21年1月22日最高裁(消滅時効の起算点)につきまして,「国民生活センター」様に判例集として出ていました。

解説もありますので,慎んでご紹介させていただきます<(_ _)>

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■過払金返還請求権の消滅時効の起算は継続的取引終了時点
(国民生活センター様HP [2010年1月:公表]くらしの判例集よりご紹介)
http://www.kokusen.go.jp/hanrei/data/201001_1.html

 本件は、貸金業者との間で借入れと返済を繰り返してきた消費者(原告)が、利息制限法の定めを超えて支払った利息部分について、元本に充当すると過払金が発生していると主張し、不当利得返還請求権に基づき、貸金業者に対して過払金の返還を求めた事案である。

 これに対し、貸金業者は、不当利得返還請求権の一部は、過払金発生から10年の経過で、時効により消滅していると主張した。

 裁判所は、継続的な金銭消費貸借取引に関する基本契約が、借入金債務につき利息制限法1条1項所定の制限を超える利息の弁済によって過払金が発生したとき、弁済当時他の借入金債務が存在しなければ、上記過払金をその後に発生する新たな借入金債務に充当する旨の合意を含む場合、上記取引により生じた過払金返還請求権の消滅時効は、特段の事情がない限り、上記取引が終了した時から進行すると判断した。
(最高裁平成21年1月22日判決、『金融・商事判例』1310号54ページ、1314号36ページ、『判例時報』2033号12ページ、『判例タイムズ』1289号77ページ<上告棄却>)

事件の概要

X(原告):消費者
Y(被告):貸金業者

 貸金業者であるYと借主であるXは、1個の基本契約に基づいて、昭和57年8月10日から平成17年3月2日にかけて、継続的に借入れと返済を繰り返す金銭消費貸借取引を行った。借入れは、借入金の残元金が一定額となる限度で繰り返し行われ、また、返済は、借入金債務の残額の合計を基準として各回の最低返済額を設定して毎月行われるものであった。

 上記基本契約には、基本契約に基づく借入金債務につき、利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超える利息の弁済により過払金が発生した場合、弁済当時他の借入金債務が存在しなければ上記過払金をその後に発生する新たな借入金債務に充当する旨の合意(以下「過払金充当合意」という)が含まれていた。

 Xは、Yに対し、利息制限法を超える利息の過払分について、不当利得に当たるとして返還を求め訴訟を提起したところ、Yは、不当利得返還請求権は、過払いごとに発生し、その時からその分の不当利得返還請求権について消滅時効が進行し、既に10年を経過した分について消滅時効が完成しており、時効により消滅していると主張した。

 原判決では、時効の完成を認めずXの請求を認容したために、Yから上告がされた。

 最高裁は、理由記載のように判示して時効完成を否定し、Yの上告を棄却した。

理由

 本件基本契約は、過払金充当合意を含むものであり、このような過払金充当合意においては、新たな借入金債務の発生が見込まれる限り、過払金を同債務に充当することとし、借主が過払金に係る不当利得返還請求権(以下「過払金返還請求権」という)を行使することは通常想定されていないものというべきである。

 したがって、一般に、過払金充当合意には、借主は基本契約に基づく新たな借入金債務の発生が見込まれなくなった時点、すなわち、基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引が終了した時点で過払金が存在していれば、その返還請求権を行使することとし、それまでは過払金が発生しても、その都度、返還を請求することはせず、そのままその後に発生する新たな借入金債務への充当の用に供するという趣旨が含まれているものと解するのが相当である。

 過払金充当合意を含む基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引においては、同取引継続中は過払金充当合意が法律上の障害となるというべきであり、過払金返還請求権の行使を妨げるものと解するのが相当である。

 借主は、基本契約に基づく借入れを継続する義務を負うものではないので、一方的に基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引を終了させ、その時点において存在する過払金の返還を請求することができるが、それをもって過払金発生時からその返還請求権の消滅時効が進行すると解することは、借主に対し、過払金が発生すればその返還請求権の消滅時効期間経過前に貸主との間の継続的な金銭消費貸借取引を終了させることを求めるに等しく、過払金充当合意を含む基本契約の趣旨に反することとなるから、そのように解することはできない(最高裁平成19年4月24日判決、『最高裁判所民事判例集』61巻3号1073ページ、最高裁平成19年6月7日判決、『最高裁判所裁判集民事』224号479ページ参照・参考判例(4))

 したがって、過払金充当合意を含む基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引においては、同取引により発生した過払金返還請求権の消滅時効は、過払金返還請求権の行使について上記内容と異なる合意が存在するなど特段の事情がない限り、同取引が終了した時点から進行するものと解すべきである。

解説 

 利息制限法違反の過払金返還請求権の消滅時効期間は10年であり(民法167条1項)、時効の起算点は民法166条により権利行使可能時である。権利行使可能時とは、権利行使に法律上の障害がないことと理解されてきたが、近時は、権利行使を事実上期待できない場合にも、時効の起算が否定されるようになっている。

 この点、不当利得返還請求権の消滅時効の起算点は、期限の定めのない債権なので成立と同時ということになり、不当利得返還請求権者が債権の成立を知らなかったとしても、法律上の障害がなければ時効の進行は妨げられないとされている(大審院昭和12年9月17日判決、『大審院民事判例集』16巻21号1435ページ)。

 本判決は、参考判例(1)に倣(なら)い、「過払金充当合意」が基本契約には含まれているものと認定し、その充当合意を有効ということを前提とし、これにより取引が終了するまで不当利得返還請求権行使に法律上の障害があるとした。しかし、借主は、いつでも一方的に基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引を終了させ過払金を請求することができるのであり、いつでも解約して取引関係を終了させることができる点をどう評価するかという問題が残される。

 この点、解約可能なので過払金発生と同時に返還請求権の消滅時効が進行すると解することは、借主に対し、過払金が発生すればその返還請求権の消滅時効期間経過前に貸主との間の継続的な金銭消費貸借取引を終了させることを求めるに等しく、過払金充当合意を含む基本契約の趣旨に反することとなるから相当でないとした。権利行使可能性に、権利行使期待可能性を考慮する近時の判例の傾向からして是認されるべき判決である。

 参考判例(4)の自動継続特約付きの定期預金契約における預金払戻請求権の消滅時効の起算点についての判決が参考として掲げられており、「預金者による解約の申入れがされたことなどにより、それ以降自動継続の取扱いがされることのなくなった満期日が到来した時から進行する」という処理と、本判決と同趣旨の解決をするものである。自動継続特約付預金も、いつでも解約できたため、解約できる時が消滅時効の起算点となりそうであるが、参考判例(4)も、解約可能時を起算点とはせずに、解約時を起算点としているからである。

参考判例

  1. (1)過払金充当合意を認めた判例として、最高裁平成19年7月19日判決、『判例時報』1981号15ページ、『判例タイムズ』1251号145ページ
  2. (2)過払金発生時起算説の判例として、広島高裁松江支部平成19年9月5日判決、『金融法務事情』1837号58ページ
  3. (3)取引終了時説の判例として、名古屋高裁平成20年2月27日判決、『金融法務事情』1854号51ページ、最高裁平成21年3月3日判決、最高裁ホームページ(原判決は過払金発生時起算説を採用したのを破棄)、最高裁平成21年3月6日判決、最高裁ホームページ(原判決は過払金発生時起算説を採用したのを破棄)
  4. (4)自動継続特約付きの定期預金契約における預金払戻請求権の消滅時効の起算点についての判決として、最高裁平成19年4月24日判決、『判例時報』1979号56ページ、『判例タイムズ』1248号107ページ、最高裁平成19年6月7日判決、『判例時報』1979号61ページ、『判例タイムズ』1248号111ページ

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(ご参考)

既報分では,さらに確定されています。

平成21年7月17日最高裁判決(過払い利息は,過払金発生時期から発生する)・・・「田舎弁護士の訟廷日誌(四国・愛媛)」様ブログより(追記:事件番号と詳細情報)+(原文情報2)http://yuuki.air-nifty.com/go/2009/08/post-f25f-11.html

平成21年9月4日 最高裁判決(不当利得返還請求事件)が2件!(追記:更新)・・・「過払い利息の発生時期!」,「不法行為の構成定義?」http://yuuki.air-nifty.com/go/2009/09/post-f25f.html

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☆今日の一言☆

「国民生活センター」様HPに判例集として掲載されました。

この意義はとても大きいと思います。

もうないと思いますが・・・この論点での反論は無くなると思われます。。。

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明日は・・・週末なので「最高裁」から何か出るかも知れませんね。。。

(今夜はこれで失礼します)

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2009.07.05

■「過払過金返還請求訴訟の現状」等・・・(「愛知県弁護士会」様HPよりご紹介)

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こんばんは。

今月は,22日に沖縄方面で「皆既日食」が見られます。

ご存じの方も多いかと思います。

皆既日食(ご参考)→ http://www.astroarts.co.jp/special/20090722solar_eclipse/

古来より,日食は「不吉」といわれてきました。無理もありません。。。

科学が発達していなかった頃に,太陽が欠けていくのにはさすがに仰天したことでしょう・・・。

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それはさておき「未来」に対して「絶対」という事実がある事を知ったのは,実は「日食」「月食」の現象でした。

スゴイ事です!何年の何月何日の何時何分何秒に「日食」がどこで,いつ,どれぐらいの時間で始まる。。。

「未来予想」は実は「天文」の世界では,既に確立されていました。

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それでは本題です。

有名な「愛知県弁護士会」様HPに最新の「消費者速報」が出ていました。

慎んでご紹介させていただきます<(_ _)>

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消費者速報VOL.71 (2009年6月)

(「愛知県弁護士会」様HP 7月4日付より抜粋ご紹介)http://www.aiben.jp/page/frombars/topics2/071soku.html

1 居住利益控除論の否定〔名古屋高裁H21.6.4〕

 名古屋高裁(民4)は、平成21年6月4日、品確法の瑕疵担保責任に基づいて欠陥住宅の取壊しと建替えを認めた判決において、「本件売買代金を完済した上で本件建物に居住しているものであることや,本件建物の瑕疵の内容,部位,程度等は,前示の通り構造耐力についての建築基準法上の基準に適合しない重大なものであり,本件建物は,安全性を欠いた欠陥住宅であるといえるから,被控訴人らは,やむなくこれに居住していたものと推認できる」と判示して、欠陥住宅に住み続けたこと(居住利益)は損益相殺の対象とならないことを明らかにした。

2 適格消費者団体の活躍〔京都地裁H21.4.23〕

 消費者契約法の適格消費者団体「消費者支援機構関西」が、消費者金融「ニューファイナンス」に対し、同法13条3項に基づいて不当な違約金条項を含む契約締結の禁止等を求めていた事件について、京都地裁(第6民事部)は、平成21年4月23日、「本件条項は消費者が法律上支払い義務を負わない金員を支払うことを内容とする条項として,信義則に反して,消費者の利益を一方的に害する」「利息制限法に違反する可能性のある本件条項の差止めを認めても事業者である被告の利益を不当に害するとはいえない」と判示し、期日前弁済における違約金条項の使用禁止と同条項記載の借用証書の破棄を命じた。

 平成19年7月にスタートした消費者団体訴訟制度では,国の認定を受けた適格消費者団体は消費者に一方的不利な契約条項を差止請求できる(消費者契約法12条3項)。本判決は、この消費者団体訴訟制度に基づく初の差止命令であり、今後の過払い被害の未然防止につながることが期待される。

 

3 過払過金返還請求訴訟の現状
 

(1)消費者金融・最近の反論

 最近の過払過金返還請求訴訟では、消費者金融各社は、過払い利息の発生時期を最終取引時として過払い利息の元本充当を遅らせ,返還すべき過払金の減額を主張する反論を展開している。これは過払金返還請求権の消滅時効の起算点を取引終了日とした平成21年1月22日、3月3日、6日の各最高裁判例を受けた主張と思われる。

 これらの最高裁判例でも返済時に過払い利息を貸付元本に当然充当する引直計算を採用しているが、これまで過払い利息の発生時期を明確に判示した例は下級審判決でも不見当だったため、裁判で主要な争点として争われるケースが増えている。

(2)最新の下級審判例

 過払い利息の発生時期に関して、名古屋高裁管轄で下された最近の判例4件を紹介する。

 平成21年5月28日名古屋簡裁(民事2係) 「悪意の受益者と認められる以上,過払金が発生した場合は利息が生じることは明らかであり(民法704条前段),被告の主張は民法704条前段と後段を混同するものであって,採用できない。」

 平成21年5月27日名古屋地裁岡崎支部 「民法704条の趣旨は,利得財産から通常発生すると想定される運用利益について,悪意受益者と損失者との衡平の観点から,これを元本とともに損失者に返還させるところにあるところ,何らかの理由でその行使を一定期間行わないことにしたとしても,その間運用利益の逸失が発生し続けることに変わりはなく,不当利得返還請求権の行使自体に関する障害の有無によって同条による利息の発生が直接左右されるものではない」

 平成21年6月4日名古屋地裁(民事7部) 「過払い金は過払いとなる弁済の都度個別に発生するところ,悪意の受益者については,民法704条前段により,受益の日の翌日から法定利息が発生することは確立した判例」

 平成21年6月18日名古屋高裁(民事4部) 「民法704条は,悪意の受益者は,受けた利益に利息を付して返還すべき旨規定しているところ,同条所定の利息の始期は,受益の時(過払金については,過払金の発生時)であると解するのが相当である」  

・・・(省略) 』

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(ご参考)

消費者支援機構関西

(適格消費者団体 特定非営利活動法人 消費者支援機構関西)http://www.kc-s.or.jp/report/report1/2008/0204a.html

上記リンク先にて,判決・控訴等のPDFでご覧になれます。なお下記に抜粋にて一部ご紹介させていただきます。経緯はリンク先にてご覧下さい。

貸金業者ニューファイナンス(株)に対する「契約条項使用差止等請求訴訟」控訴審の第1回期日が7月29日に開催されます。
2009.06.22

  ・日時:7月29日(水)13時20分より

  ・場所:大阪高等裁判所 第7民事部別館83号法廷

  ・控訴状:PDF→ http://www.kc-s.or.jp/report/report1/2008/img/090622f.pdf

  →傍聴希望者は、当団体事務局まで予めご連絡お願いします。 

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☆今日の一言☆

1・22最高裁の副産物?も「悪意の受益者」の前では,各業社とも時間稼ぎ?の準備書面となることでしょう・・・。

暑い夏は始まったばかりです。。。

「正義」と「勇気」の旗高く!

(今夜はこれで失礼します)

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2009.04.03

■1・22最高裁判決の続報4(副産物?)(消費者金融会社側からの「逆襲」と「防御方法」)・・・「馬上行動 山田冬樹の部屋」様ブログよりご紹介+追記(山口地裁宇部支部平成21年2月25日判決文の詳細先)(訂正更新)

‥‥……━★

こんにちは。

ちょっと落ち着いて来ました(^^;)

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今回の事は上告されると思いますが・・・一難去ってまた一難かな?

いつもご紹介させていただいております「馬上行動 山田冬樹の部屋」様ブログに「攻撃内容と防御方法」について詳しく書かれていました。

慎んでご紹介させていただきます(感謝!)

下記リンク先で,綺麗な原文をご覧下さい<(_ _)>

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最近平成21年1月22日最高裁判決を理由に過払金利息を払わない業者が増加中

(「馬上行動 山田冬樹の部屋」様ブログ 4月1日付よりご紹介)http://d.hatena.ne.jp/yamada-home/20090401/1238590693

平成21年1月22日判決

『 平成21年1月22日最高裁判決が、消滅時効の起算点を、「取引の終了時」とした。この判決当事者の東日本審判は、過払い金が発生したらその都度10年の時効期間がスタートするので、過去10年分の過払い金しか取れないはず、と主張していた。しかし最高裁判決は、この見解を否定。基本契約がリボ払い方式を定めている場合、いったん過払い金が発生しても、基本契約が継続している間は過払い金請求することはありえず、基本契約が終了してから(判決は取引が終了してから、と言っていますが)時効期間はスタートするとした。そして3月3日、3月6日付最高裁判決も、この結論を踏襲している。

山口地裁宇部支部平成21年2月25日判決

 しかし、この判決は思わぬ副産物を産んだ。山口地裁宇部支部平成21年2月25日付判決である。同判決は1月22日判決を引用し、基本契約が終了しない限り「過払金返還請求権も具体化しておらず、これに対する悪意の受益者としての利息の支払いも発生していない」としたのである。この判決文の該当箇所を以下引用する。

 「過払金返還請求権消滅時効が、、、継続的金銭消費貸借取引が終了した時点から進行すると解されるのは、過払金充当合意においては、新たな借入金債務の発生が見込まれる限り、過払金を同債務に充当することとし、借主が過払金にかかる不当利得返還請求権(過払金返還請求権)を行使することが通常想定されていないから、一般に過払金充当合意には借主は基本契約に基づく新たな借入金債務の発生が見込まれなくなった時点、すなわち、基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借が終了した時点で過払金が存在していれば、その請求権を行使することとし、それまでは過払金が発生してもその都度その返還を請求することはせず、これをそのままその後に発生する新たな借入金債務への充当の用に供するという趣旨が含まれているものと解するのが相当であるとされるからである(前記最高裁判所平成21年1月22日第一小法廷判決参照)。そうすると、基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引が終了するまでは過払金返還請求権も具体化しておらず、これに対する悪意の受益者としての利息の支払義務も発生していないというべきである。」

 喜んだのは消費者金融各社。プロミス、アコム、CFJとがこぞって、過払い利息の発生は、取引が終了したときと主張し始めた。

 CFJは、再借入時、契約書の書換をしていようと、していまいと取引の分断を主張、さらには悪意の受益者ではないなどという主張まで始めている。

(訂正:5月21日付) 
5月15日付で訂正されていましたので,ここより差し替えさせていただきます<(_ _)>
(管理人:yuuki)
具体的な反論

 こうしたCFJの主張に対して、以下のように反論している。これは一介の一弁護士の主張なので、割り引いて読んでほしい。

第1 被告の主張(個別計算に対する反論)

 原告●、原告●は、被告との間で、それぞれ訴状別紙一覧表「取引開始日」記載の日に、借入限度額の範囲内で自由に借入することができ、返済をリボルビング方式で行うことができる基本契約を締結した。

 同原告らの各取引が、仮にいったんは完済となっても、過払金充当合意のもと、前取引から生じた過払金は、その後の新たな借入金の弁済に充当されることになる(平成21年1月22日最高裁判所第1小法廷判決、同年3月3日最高裁判所第3小法廷判決、3月6日付最高裁判所第2小法廷判決)。

第2 被告答弁書への反論

一 平成21年1月22日付最高裁判決を前提としても、基本契約継続中は過払利息が発生しないということはない。

  1. 上記宇部支部判決は、「過払金充当合意には基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借が終了するまでは過払金が発生してもその都度その返還を請求することはしないという趣旨が含まれている。かかる過払金充当合意の下では、金銭消費貸借取引が終了するまでは過払い金返還請求権も具体化せず、利息の支払い義務も発生しない」とする。しかし上記最高裁判決は、「同取引継続中は過払金充当合意が法律上の障害となるというべきであり、過払金返還請求権の行使を妨げるものと解するのが相当である」とし、取引終了前から、過払金返還請求権という具体的権利は存在し、ただその行使が妨げられるとしているにすぎない。上記宇部支部判決は「取引終了によって初めて権利として具体化する」ことを最高裁が認めているというが、論理の飛躍がある。(09年5月15日訂正)
  2. 704条の利息は、元本に対しての果実との意味合いが強い。元本を悪意で不当利得した者は、元本だけでなく、そこから生じた果実たる利息も返還すべきということで、その返還が求められている。不当利得法は公平の概念に基づいているが、まさに公平の観点からこの果実としての利息の返還が求められているのである。したがって、期限が到来しようと否と、悪意受益者に利息を収受する立場を与えるだけの理由はない。
  3. 704条は「悪意の受益者は、その受けた利益に利息を付して返還しなければならない。」とあり、受益があれば当然に利息が発生するとの解釈が文言上も至当である。
  4. 民法575条1項は下記の通り、果実は元本と運命をともにするという法律の趣旨がみてとれる。となれば元本を返還すべきときは果実もまた返還すべきという原告主張ともつながるものである。「1 まだ引き渡されていない売買の目的物が果実を生じたときは、その果実は、売主に帰属する。」(09.5.15訂正)
  5. また、被告答弁書は9頁(3)で、被告には不法性も不当性もないから損害賠償責任を負ういわれはないとしているが、704条の利息は遅延損害金的なものではないのだから、被告の論拠は意味がない。

二 悪意の受益者

 そもそも被告は善意受益者ではありえない。

 平成17年12月15日最高裁第一小法廷判決は、概ね次のように述べている。

「リボルビング方式の場合に、個々の貸付けの時点での残元利金について、最低返済額及び経過利息を毎月 15日の返済期日に返済する場合の返済期間、返済金額等を 17 条書面に記載することは可能であるから、上告人は、これを確定的な返済期間、返済金額等の記載に準ずるものとして、17 条書面として交付する書面に記載すべき義務があったというべきである。 被告は悪意の受益者でないというのは、仮に、当該貸付に係る契約の性質上、法 17 条1項所定の事項のうち、確定的な記載が不可能な事項があったとしても、貸金業者は、その事項の記載義務を免れるものではなく、その場合には、当該事項に準じた事項を記載すべき義務がある。」

 この観点からみて、原告は17条書面を交付しているとは言えない。

 もっとも、仮に被告が善意受益者であったとしても、最高裁判所第三小法廷昭和38年12月24日付判決民集第17巻12号1720号)にあるとおり、被告消費者金融業者として過払金元本から運用利益を得ているのであるから、結局は受領後民事利息相当金を支払うべきである。善意受益者と悪意受益者の違いは、悪意受益者は現存しない元本、利息についても返還しなければならないという点にすぎない。要するに善意受益者であろうと、本来返還請求権者にあるべき元本と同様、そこから生じた果実についても、元本と一緒に返還されるべきなのである。

(従前の準備書面を訂正した個所)

  1. 宇部支部の判決の理解が不十分でした。宇部支部は、取引終了前は「過払い金返還請求権は具体化しない」としたのであって、「過払い金返還請求権の期限が到来した」とは言っていません。私の誤読で、この点誤解があり訂正しました。
  2. これに関連して、昭和38年最高裁が、期限の到来と関係なく利息が発生するとした点に触れる必要がなくなったため、この部分の引用を削除しました。
  3. 民法575条の引用に混乱した部分があったため訂正しました。 

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☆今日の一言☆

(5月21日付 訂正)

コメント欄へ「名無様」からの一報で上記内容が訂正されていたことを知りました。慎んで感謝申し上げます<(_ _)>

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なるほど・・・「具体化しない」と「期限が到来していない」(詳細は下記でご紹介の「過払い金ゲットブログ」様に判決全文がありますのでご参照下さい)

日本語は本当に難しいですね(^^;)

「山田冬樹弁護士」様も読み間違うのですから,一般人の私ならなおさらです・・・。

今回堂々と訂正される「山田冬樹弁護士」様は立派と思います。

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今回の事で,「悪意」「善意」であっても「元本と一緒に返還されるべきである」点は分かりやすいですね。

ただ判例が出来た為,争点の材料として各社引用してくるでしょう・・・。上記の準備書面を頼りに反論して行かなくてはならないのは・・・やはり面倒ですね。。。

(訂正ここまで)

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もともとは「利息制限法」に罰則を作っていなかったのがそもそもの問題でした。

今後は主位的+予備的主張で「損害賠償」「不当利得」の2本立てに順次移行していくと思われますが・・・。

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「馬上行動 山田冬樹の部屋」様ブログには重要な記事も多数有りますので,是非ご覧下さい。

(取り急ぎ失礼します)

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追記:4月12日付

ネット検索で知りました。

山口地裁宇部支部平成21年2月25日判決文の詳細先

「過払い金ゲットブログ~本人訴訟で過払金請求~」様ブログに,判決文を打ち直されて公開されていました。大変貴重な資料です(感謝!)

こちらは以前ご訪問して頂いた「過払い太郎」様のブログになります。大変な作業だったと思います。また当ブログへもリンクもしていただいております。再度感謝!

詳細は下記リンク先にてご覧下さい<(_ _)>

http://kabaraiget.seesaa.net/article/117156998.html

追記:4月20日付

さらに上記ブログには,

「大阪高裁平成20年4月18日控訴審判決」もタイプされた内容もあります。(予防的観点からご参考まで。なお,こちらも大変だったと思いますが,免役力を高める為にも貴重な資料です)
http://kabaraiget.seesaa.net/article/117547569.html

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2009.02.19

■過払金返還請求権の消滅時効に関する最高裁判決の概要について ・・・(金融庁から「異例?」の1・22最高裁の解説?)

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こんばんは。

1・22最高裁判決が出てから久しいですが,本日「金融庁」から異例ともいえる「解説」が出ましたのでご紹介させていただきます。

約1ヶ月も経ち・・・来月の3日と6日には最高裁からは,さらに2つの同様の判決が出るといわれています。

この時期になぜ?

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過払金返還請求権の消滅時効に関する最高裁判決の概要について

(金融庁HPより)http://www.fsa.go.jp/policy/kashikin/20090219.html

『                             平成21年2月19日
                                 金融庁

過払金返還請求権の消滅時効に関する最高裁判決の概要について

平成21年1月22日、「基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引(いわゆるリボルビング契約)が一定の要件を満たす場合には、過払金返還請求権の消滅時効は、上記取引の終了した時から進行する(過払金発生時から進行するものではない)。」という判断が最高裁において下されましたので、概要を公表します。

(最高裁判決の全文は、以下をご覧ください。)

お問い合わせ先

金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)
総務企画局企画課信用制度参事官室
(内線2648)

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PDF(最高裁判所平成21年1月22日判決の概要) http://www.fsa.go.jp/policy/kashikin/20090219/01.pdfよりTEXTにてご紹介(正式な上記PDFをご覧下さい)

      最高裁判所平成21年1月22日判決の概要

【ポイント】
基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引(いわゆるリボルビング契約)が一定の要件を満たす場合には、過払金返還請求権の消滅時効は、上記取引の終了した時から進行する(過払金発生時から進行するものではない)。

【解説】
・ 【ポイント】にいう一定の要件とは、基本契約に基づく借入金債務につき過払金が発生した場合には弁済当時他の借入金債務が存在しなければ当該過払金をその後に発生する新たな借入金債務に充当する旨の合意(以下、「過払金充当合意」)が基本契約に含まれること、である。

 
・ 本判決では、一般に、過払金充当合意には、借主は、基本契約に基づく新たな借入金債務の発生が見込まれなくなった時点、すなわち、基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引の終了した時点で過払金の返還を請求することとし、過払金発生の都度に返還請求することはせずに、その後に発生する新たな借入金債務に充当するという趣旨が含まれていると解している。
消滅時効は権利を行使することができる時から進行する(民法166条1項)が、過払金充当合意に上記趣旨が含まれる以上、基本契約に基づく金銭消費貸借取引の継続中は過払金充当合意が過払金返還請求権の行使を妨げるものであり過払金発生時点では過払金返還請求権を行使することができないため消滅時効は進行しないこととなる。
 

・ 本判決における結論としては、過払金充当合意を含む基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引により発生した過払金返還請求権の消滅時効は、過払金返還請求について過払金充当合意と異なる合意が存在するなどの特段の事情がない限り、基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引が終了した時点から進行するとされている。
 

注)本判決の判断は過払金充当合意が存在することを前提としており一般的なリボルビング契約であれば少なくとも黙示の過払金充当合意があると認められると解されるが、下級審裁判例(本件とは別の事案)において具体的な事情を勘案して過払金充当合意の成立を否定したケース(貸付けごとにいったん元利金を完済させた上で次の貸付けを行っていたもの)もあるので、この点につき留意が必要である。』

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☆今日の一言☆

金融庁から異例ともいえる折角の「解説」ですが・・・よく分かりかねます???

特に最後の

『下級審裁判例(本件とは別の事案)において具体的な事情を勘案して過払金充当合意の成立を否定したケース(貸付けごとにいったん元利金を完済させた上で次の貸付けを行っていたもの)もあるので、この点につき留意が必要である。』

この点につき留意が必要・・・???

どうもよく分かりません?

新たな貸し付けのさいに,従来の借り入れ金を充当相殺する場合の事をいわれているのでしょうか・・・?

なんか麻生総理の答弁を聞いているような気がしました・・・。

来月の最高裁からより「明確」なご判断が示されると信じています!

(今夜はこれで失礼します)

| | コメント (16)

2009.02.07

■1・22最高裁判決の続報3(詳細と「最高裁判所」各小法廷の傾向について!)・・・「馬上行動 山田冬樹の部屋」様ブログよりご紹介

‥‥……━★

こんにちは。

先日は「パナソニック」のショックがありました。その他再度の「トヨタショック」はさらに深刻です。今後の経済は「パニック」状態が続きそうです・・・。

さて,1・22最高裁の原審「東日本信販」で更に検索をしていたところ,今回の最高裁の判決意義と今後について詳しく書かれているブログがありました。

慎んでご紹介させていただきます。下記リンク元は綺麗で見やすいです!ご覧下さい<(_ _)>

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過払い金 一連か個別か 1月22日最高裁判決について(続)

(「馬上行動 山田冬樹の部屋」様ブログ 1月24日付よりご紹介)http://d.hatena.ne.jp/yamada-home/20090124/1232817505

一連か個別か 過払い金訴訟で残された最大の論点

 
09年1月22日の最高裁判決の衝撃が冷めやらぬ今日この頃。この判決の原点である、過払い金訴訟における現在最大の論点である、一連計算か個別計算かの議論について論じたい。この最高裁判決がこの最大の論点に決着をつける大きな契機になるかもしれないからだ。

1月22日最高裁判決をもう一度振り返る

ただその前に1月22日最高裁判決を、今ここで整理してみよう。

これは、ある男性が東日本信販に対して起こした過払い金請求訴訟についての判決だ。この男性は、東日本信販との契約で、82年8月10日から05年3月2日までの約23年間、借入限度額の範囲内で借入と返済を繰り返し、返済はリボ払い方式で行っていた。この男性は23年間ずっと借入を続けてきたわけではなく、借入をしていない期間が4回もあり、それも1226日間、232日間、758日間、156日間とかなり長い期間にわたっていた。一度完済してから再度借入をするまでに、1226日間、758日間というような長いブランクがあって、完済後10年たっていると、これまでの判決例では、時効だから完済前にあった過払い金は請求できないとされることが多かった。しかしこの最高裁判決は、こういった長いブランクがあるにも関わらず、23年間に生じた過払い金の全額の返還を東日本信販に命じたのである。

 

混乱する最高裁判決

金銭貸借取引中、完済があるとき、完済前の取引(以下「第一取引」という)と完済後の取引(以下「第二取引」という)とを、一連の取引ととらえるのか、個別の取引ととらえるのかが、この議論である。個別取引ととらえた場合、第一取引終了時から10年以内に訴訟を起こさないと、第一取引から生じた過払いは時効になって消えてしまう。しかし一連取引だととらえれば、一連の取引が続く限り時効は成立しないのである。

この点についての最高裁判例は、小法廷によって二つに割れていたように思う。このことを理解するには、最高裁の仕組みを分かっておく必要がある。最高裁には15人の裁判官がいて、5人ずつ三つの部に分けられている。特殊な言い方だが、この「部」を最高裁では「小法廷」と呼んでいる。私の見るところ、第一小法廷判決は一連派、第二小法廷は個別派なのではないかと考えている。そして今回の最高裁判決を出したのは一連派の第一小法廷なのだ。

第一小法廷、第二小法廷にも、共通見解がある。それは「一度完済し、過払い金が発生した場合、その過払い金をその後再開した借入債務に充当する意思があれば一連計算し、なければ個別に計算する」という見解である。

 

第一小法廷の考え

 限度額内で自由に借入することが可能かどうか、リボ払いかどうかが重要で、それが両方イエスなら、第一取引と第二取引との間にブランクがどれだけあっても、完済前の取引からくる過払い金で、完済後の取引債権に充当する意思があるとして、一連計算を肯定する(平成19年6月7日付判決)。

第二小法廷の考え

 第一取引により発生した過払金を第二取引により生じた借入金債務の支払に充てる合意が存在するなど特段の事情がない限り,第一取引から生じた過払金は,第二取引による借入金債務には充当されないとし、特段の事情ありと考えるかどうかは次の点を考慮して判断する。平成20年1月18日付判決はこの考え方を述べブランクが約3年間あったこと,利息と遅延損害金の利率が異なっていることなどからすると,特段の事情は認められないとした。

・第一取引終了時、契約書の返還や、カードが無効になったか。

・第一取引弁済後、借入再開にいたるまでの貸主と借主との接触の状況(業者の方が勧誘して再度の取引となったか)

・両取引における利率等の契約条件の違い

 

今後の最高裁

 3月には同様の論点について、最高裁第二小法廷が判断することになっている。第二小法廷が、1月22日付第一小法廷判決と異なった見解に立って判決するとなると、最高裁判例に混乱を生じるために、大法廷(最高裁判事15人全員が合議して決める裁判)での決着がつくことになるかもしれない。

 もし1月22日付判決の考えが今後の最高裁判例となるのであれば、カードを作って借入限度額内で貸し借りを続けていた場合、そのカードが有効な限り、どれだけブランクがあっても一連の計算と解される可能性がある。

※平成21年1月22日第一小法廷判決

http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20090122140649.pdf

※平成19年6月7日第一小法廷判決

http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20070607111814.pdf

※平成20年1月18日付第二小法廷判決

http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080815100408.pdf

※ 一連取引か個別取引かの議論については、まだ議論が未成熟です。当然1月22日付第一小法廷判決についても評価が定まっていません。ここに掲げた見解はあくまで試論と理解してください。

※ 判決直後の論評については↓

http://d.hatena.ne.jp/yamada-home/20090122/1232615649

(ご紹介ここまで)

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☆今日の一言☆

うーん,なるほど・・・とても詳しく書かれていてビックリしました。今後の参考と勉強になりました。

今回の「東日本信販」の取引は「4年程」と迄は分かって来ていましたが,「1226日間、232日間、758日間、156日間」の4つに分かれていた事は初めて知りました。

また「最高裁」のそれぞれの傾向があることも・・・。

3月3日,6日の「判決」がより注目されそうです!

それにしても,ブログの世界は・・・奥行きが広いと感じました。

(取り敢えず失礼します)

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2009.01.31

■1・22最高裁判決の続報2(原審「東日本信販」の判決概要について)・・・(「柏・弁護士事務所所長のブログ」様よりご紹介)+追記(取引中断は約4年)

‥‥……━★

こんばんは。

早いもので1月も終わり,明日からは2月です!

毎年ですが・・・1月~2月は最高裁の判決に一喜一憂させられます。

特に1・22最高裁判決以降は,日時が経つのが早く感じました。

さて,1・22最高裁の原審(東京高等裁判所「平成19年12月13日判決・東日本信販」)についてネット上にPDF等の資料がないかと捜していました。

あいにくPDFはまだ見つかっていませんが,「柏・弁護士事務所所長のブログ」様に東京高裁での判決内容の抜粋と「消滅時効」に対する記事(準備書面)が書かれていました。

昨年の11月(24日~29日の6日連続)の記事で,全部に目を通すのは大変かも知れませんが,1・22最高裁判決前であった事を考えると貴重な内容と思います。

慎んでご紹介させていただきます<(_ _)>

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過払と時効の準備書面(1)

(「柏・弁護士事務所所長のブログ」様 2008年11月24日付(目次内容)より抜粋ご紹介)http://ameblo.jp/17701770/day-20081124.html

『そこで、現状の段階で、10年の時効に対して大澤が使用している書面を以下記載していきます。(平成20年11月段階での主張です。)』

『 

第3 過払金の確定日(取引終了時)を、消滅時効の起算点とした高等裁判所判決
35頁以下
 1 過払金の消滅時効の起算点を最終取引日とする高等裁判所判決の骨子
 2 高等裁判所判決の抜粋
 (1)東京高判平成19年7月19日(CFJの上告不受理・確定)〔対CFJ
 (2)名古屋高判平成19年10月31日(確定)〔対プロミス〕
 (3)東京高判平成19年12月13日(東日本信販上告)〔対東日本信販〕
 (4)名古屋高判民事第3部平成19年12月19日(確定)〔対アコム〕
 (5)東京高判平成20年1月30日(確定)〔対三和ファイナンス〕
 (6)名古屋高判平成20年2月27日(確定)〔対プロミス〕
 (7)名古屋高判平成20年2月28日(確定)〔対プロミス〕
 (8)広島高判岡山支部平成20年3月14日(確定)〔対レタスカード〕
 (9)大阪高判平成20年3月28日(確定)〔対CFJ〕
(10)大阪高判平成20年4月15日(確定)〔対アコム〕
(11)大阪高判平成20年4月18日(プロミス上告)〔対プロミス〕
(12)広島高判平成20年6月26日(確定)〔対プロミス〕
(13)東京高判平成20年8月27日(確定)〔対三和ファイナンス〕

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下記が,「東日本信販」の判決内容概要です。

これは「原告側勝利」判決でした。その為「上告棄却」により東京高等裁判所の判決が確定(消滅時効は取引終了時)の画期的な判決が最高裁から出ました。

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過払と時効の準備書面(4)

(「柏・弁護士事務所所長のブログ」様 2008年11月27日付より抜粋ご紹介)http://ameblo.jp/17701770/day-20081127.html

(過払と時効の準備書面の続きです。(PART4)より抜粋ご紹介)

『(3)東京高判平成19年12月13日(東日本信販上告)〔対東日本信販〕

 「本件の金銭の貸借関係が、一個の基本契約に基づき継続的に貸付けと返済が繰り返されている金銭消費貸借取引によるものであることは、当事者間に争いがなく、弁論の全趣旨によれば、上記基本契約は、借入債務に対する各弁済金のうち利息制限法所定の制限を超過する部分を元本に充当した結果、過払金が発生した場合には、上記過払金を、弁済当時存在する他の借入債務に充当することはもとより、弁済当時他の借入債務が存在しないときでも後に発生する新たな借入金債務に充当する旨の合意を含むものと認められる。そして、上記のような過払金の充当に関する合意を含む継続的取引においては、その取引の途中で発生した各過払金は上記充当によって弁済当時存在する貸付金ないしその後の新たな貸付金に充当することにより清算するものとされており、こうした充当関係が存在する限り、その過程で各過払金の不当利得返還請求権を個別に行使することは予定されていないというべきである。したがって上記合意の趣旨に照らせば、上記基本契約に基づく取引が継続していて、先に生じた過払金を充当すべき新たな貸付金がある限り、借主が各過払金の不当利得返還請求権を行使することは予定されておらず、その権利行使を期待することは難きを強いるもので相当でないから、その間は、同返還請求権の時効は進行しないと解するのが相当である。」

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☆今日の一言☆

なるほど・・・。

なお最高裁からは,次回「3月3日」と「3月6日」に判決が出されます。http://yuuki.air-nifty.com/go/2009/01/hp-204d.html

「最高裁の判決日と事件を整理しますと,

①2009年1月22日に第1小法廷が「東日本信販」の東京高裁の事件

②2009年3月3日に第3小法廷が「プロミス」の名古屋高裁の事件

③2009年3月6日に第2小法廷が「プロミス」の広島高裁松江支部の事件 13:30~」

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今回の目次欄から見ますと

(11)大阪高判平成20年4月18日(プロミス上告)〔対プロミス〕

がまだあるようです・・・。

ということは・・・最高裁判決がもう一つ出る?のかも知れません。。。

どちらにしても「消滅時効=取引終了日」の流れは変わらないようです・・・。

(今夜はこれで失礼します)

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追記:2月1日付

断片的ですが・・・記事を見つけましたので追記させて頂きます。

最高裁1月22日判決

(「弁護士日記 ブライト法律事務所」様HPより抜粋ご紹介)http://www.bright-lawoffice.com/as_co_news/month/new

『具体的な内容ですが、裁判になりました事案は、昭和57年8月10日に借入れを始め、途中、4年間くらい取引が無い時期もありましたが、平成17年3月2日まで、継続的に借入れと返済を繰り返していたというものです。

裁判所は、このような事案については、発生する過払金については、新たな借入金債務に充当をする合意が当事者間にあったとみなし、この合意によって、過払金が発生した後も、新たな借入金債務の発生が見込まれる限り、過払金を新たな借入金債務に充当することが優先し、借主が過払金に係る不当利得返還請求権を行使することは通常想定されていない、として、消滅時効が進行しないとの判断をしています。

これまで、一生懸命返済されてきた債務者を馬鹿にしたような判決を下す裁判官がおりましたが、この最高裁の判決は、このような裁判官の考え方と否定したものとして評価できます。』

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なるほど・・・約4年間の取引が中断した事案だったようです。

慎んでお礼申し上げます<(_ _)>

(追記終わり)

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2009.01.28

■1・22最高裁判決の続報(金融庁の監督責任は?)・・・・(佐藤金融庁長官 記者会見の概要より)

‥‥……━★

こんばんは。

国会もやっと動き出したようです。

しかし,相変わらず大企業もそうですが中小企業~個人まで大変な時です。

100年に一度の金融危機は言われて久しいです。その為にも100年の計を国会は考えて頂きたいと思わずにいられません。

さて先日の最高裁判決に対しての,金融庁長官の記事がありましたのでご紹介させていただきます。

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佐藤金融庁長官記者会見の概要

(「金融庁HP」HP 長官記者会見概要(平成21年1月26日付)より抜粋ご紹介)http://www.fsa.go.jp/common/conference/com/2009a/20090126.html

問) 

先日、最高裁の判決で消費者金融の過払い金の時効の開始のところについて新しい判断がなされ、場合によっては請求対象を拡大するということになるということですが、消費者金融など金融各社の健全性に与える影響をどう見ていらっしゃるかというのを伺いたいのと、弁護団の中には金融庁の監督責任を問うべきだ、もしくは問いたいという声もあるようですが、実際提訴されるかは別にして、こういう見方に対してどう受け止めていらっしゃるのか、この2点を伺えればと思います。

 

答)

 お尋ねは、過払い金返還請求の消滅時効に関するものという理解でよろしいですか。

 最高裁の判決が先週の22日に示されたというふうに理解をしております。これは、貸金業者のいわゆるリボルビング契約に基づく貸付により生じた過払い金返還請求の請求権の消滅時効というのは、特段の事情がない限り、個々の弁済時、つまり過払い金の発生時からではなくて、リボルビング契約の終了時から起算されるという旨の判断であったというふうに承知をいたしております。

 この過払い金をめぐる判断そのものは民事上の問題であって、金融庁として過払い金の消滅時効にかかる司法判断についてコメントすることは差し控えたいと思いますが、金融庁としても貸金業者の過払い金の支払いにつきましては、一方で利用者保護をしっかり確保するという観点、他方で貸金業者に及ぼす影響という観点の両方の観点から引き続き注意深く見ていきたいというふうに思っております。いずれにいたしましても、現下の貸金業者の経営環境については、過払い金返還請求の増大等によって厳しいものとなっているということは事実であろうかと思いますが、当局として今回の判決が直接貸金業者へどの程度の影響を及ぼすかということにつきましては、一概に申し上げることは困難であろうかと思っております。

 金融庁の責任云々につきましては、これまでも金融庁としては、財務局を含め与えられた組織・人員の中で、法令に則ってできるだけの利用者保護のための様々な対応をしてきているというふうに認識をいたしておりますが、利用者の保護というのは金融行政のもともと大きな柱の一つでございますので、利用者保護の重要性ということを踏まえて引き続き的確な対応に努めていくということであろうかと思います。

---------

☆今日の一言☆

「金融庁の監督責任」については,何となく玉虫色の回答のような気がしますが・・・。

質問された記者の方へ敬意を表したいと思います。

人員等に限界はあるかと思いますが,苦情が来ている会社(SFCGやSFコーポレーション等)に対しては,適時の対応をお願いしたいものです。

告発もされている事や,裁判所に対して過払い金を「支払う」約束をしている会社も多々ありますから・・・。

(取り敢えず失礼します)

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